40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、11月に博士号取得。現在は東京にある外資系企業で勤務。

2024年は未来志向でいく

年が明けて6日目。去年の今頃はメルボルンでバリバリ論文を書いていたけど、日本ではまだ正月休み。久しぶりにのんびりとしている。のんびりするって楽しい。時間の余裕は心の余裕につながる。

 

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この休みは実家に6日間、夫の実家に3日間と長期にわたり家を空けた。その間、暇していた話は前回の記事に。あの後、暇すぎて久しぶりに名古屋の大須に出かけ、とても楽しい時間を過ごした。大須は高校生の時によく遊びに行っていた場所。大人になって家族で行ってもたくさん楽しめる。ビルが立ち並ぶ名駅なぞ小さな東京みたいで行く気がしない。

 

大須でランチするときにはいつもブラジル料理店に行くことにしている(愛知県は製造業が多いのでブラジル人が多い)

1グラム1円で買える古着屋さんで新品の春用ツイードジャケットを350円で購入した(ラッキー)

年末の大須観音。子供たちに日本の文化を刷り込む機会

この数日、改めて思ったこと。私は最近やっとパンデミックによる傷が癒えて、前を向けるようになったかもしれない。このブログにも散々書いてきたが、2020年~2023年、念願の家族連れ留学@メルボルンを実現したが、3年間の滞在のうち、2年はコロナによりめちゃくちゃにされた。研究時間を十分にとることができず、また学会への物理的な参加もほぼできないまま、私の一生に一度の博士課程留学は終わってしまった。そのことが心残りで、博士論文を書き終わって、学位がもらえても気持ちがすっきりしなかった。

 

もう一つの心残りは、仕事の件。2022年の9月にメルボルンの企業から仕事のオファーをもらい、ビザのサポートまでしてくれると言われたのに、休職中である日本の会社への義務感を優先し、その話を断った。いざ日本の会社に復職したら周りの人に「戻ってくると思わなかった」と言われ、仕事の内容も自分の専門ではない。年収は留学前より200万円下がるという現実を目の前にして、オーストラリアの企業からのオファーを断ってしまったことを後悔する気持ちが度々襲ってきた。

 

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仕事の内容が自分のやりたいことではない(博士課程含め専門領域として蓄積してきたことではない)ことから、自分のやりたいことを副業の形で実現しようと、投稿論文だけでなく、コラムの執筆や講演など引き受け、何とか気持ちを保っていた部分がある。

 

この冬休みの出来事として、前回書いたようにメルボルンから遊びに来ている長男の友達家族とスキーに行き、一昨日再び会って、関東で丸1日一緒に遊んだ。長男は完全に日本の中学に馴染んでいて、友達もたくさんいるが、メルボルン時代の友達と遊んだ刺激から、ぽろっと「僕、オーストラリアに戻ってもいいよ」と言ってきた。日本は何も考えなくても自分の言いたいことが言えるのが良い(母国語だから)。でもオーストラリアでも、帰国する1か月くらい前から英語で言いたいことがすんなり言えるようになった、という話も教えてくれた。

 

その会話の中で、「戻りたくてもビザがないから戻れないんだよ。オーストラリアに残るためのチャンスがあったけど、その仕事を断っちゃったから。一生に一度のチャンスを無駄にしてしまったんだよ」と私は答えた。そうしたら長男が「過去のことは忘れな。未来に向けてチャンスをつかもう!」と言ってきた。超前向き発言。根っからの陽キャな長男らしい。

 

それを聞いて、もう過去のことはこれで清算で良いかな、とようやく思えてきた。コロナによって留学生活がめちゃくちゃにされたこと、休職中の日本の会社への義理で貴重な現地企業からの仕事のオファーを断ってしまったこと。頭の中では過去のことを考えていても仕方がないと分かっていても、気持ちはそんなにすぐに整理ができない。でももうそろそろいいかなと。年が変わるこのタイミングで、2020年から2023年の4年間のことは後ろに置いて、ここからどのように進めていくかを考えてみようかな、と思えるようになった。

 

メルボルンでの生活を過去のことにしたくない気持ちは今でもゼロではないが、それに気持ちが引っ張られすぎると良くないということも頭で分かっている。まだ100%すっきりはしていないが、2024年は未来志向で行くぞ、と年が明けたタイミングで宣言することで、なるべくそちらの方向に向かえるようにしたい。

 

2024年にやりたいと考えているのは以下。

  1. 自分の専門領域であり好きなことを副業ではなく本業として取り組む
  2. (いつになるか分からないが)次の海外生活に向けて、英語力は最低限キープ、できれば向上させる
  3. 進路について決断するときには、義務や義理の感情よりも、自分の素直な感情を優先する
  4. 仕事や研究以外の楽しみ、リラックスする時間を意識的に作る(現状について一歩引いた視点を得られるため)

 

このブログには研究や仕事のことをメインに書いているが、実は2023年、帰国してからこれらと全く関係ないことをぼちぼちやってはいる。

  1. 歯列矯正インビザラインというマウスピースを使って行うもの)。20年くらいやりたいと思っていて、やっと経済的、時間的余裕ができた。7月から開始して12月で終了。部分矯正で40万円ちょっと。仕上がりの満足度は8割程度だが、やらないよりやって良かったと思う。
  2. 20年ぶりに友達に会うために韓国一人旅。旅行の後もちょいちょいメッセージのやり取りをしていて、これからも会うことがありそう。
  3. アートの購入。近所に美大があり、ギャラリーが点在しているエリアに住んでいるが、散歩がてらふらっと入った個展で気に入った現役美大生の油絵。NY帰りの韓国人の友人から、NYでは生きているアーティストを応援するために彼らの作品を購入する、という話を聞いて、自分が良いなと思った絵を買い、ワークスペースに飾っている。ギャラリーのオーナー(同い年くらいの女性)と顔見知りになったので、今後もちょいちょい覗いて、気に入った作品があれば購入するつもり。

 

上記3点は年初には全く計画していなかったこと。仕事や研究以外のことについてはあれこれ考えるよりも行き当たりばったりが良いと思っているので、2024年も気の向くまま行動していきたい。

 

今週のお題「2024年にやりたいこと」