2月15日が最終出社日で、16日から年休消化。とはいえ、先週にはビッグイベントが控えていたので、実質今週の4日間が自分にとっての休み。ビッグイベントとは、アジアで行われるサステナビリティに関する最大級のカンファレンスへの登壇。開催場所は東京。私は博士課程の研究内容をカンファレンス主催者に売り込んで、ありがたいことに1つのパネルセッションのパネリストとして登壇させてもらうことになった。
過去のブログ記事によれば、8~9月ごろに売り込みをした模様。売り込みの派生として、12月から毎月コラム執筆をさせてもらっている。
このカンファレンスはアカデミックではなく、参加者の大多数が実務者。私は実務者(会社員)として5年前に一度登壇したことがある。今回のパネルセッションのパネリストは私の他に2名いたが、2名とも企業からの参加だった。びっくりしたのは、そのうち1人は、私が3月から所属する会社と同じビルで働いていること(3月以降にランチ行きましょうと約束)。もう1人は20代の頃に所属していた前職の会社の先輩の別の会社での元上司だった(ややこしい)。前職の先輩とは2月の上旬に2人で久しぶりに飲んで、意外と共通点が多くあることに気が付いた。改めて小さな世界だと思う。
カンファレンスの参加費用は2日間で5万円を超える。高額であることから、参加する人のほとんどは経費で処理できる企業人(と思われる)。私はもうサステナビリティの部署の所属ではなかったので、会社から5万円をもらって参加することは出来ないと考え、どうにかタダで参加できないかと考えた。そうだ、登壇者になれば、タダで参加できるではないか!ということで、実は売り込みのきっかけは参加費5万円の節約だった。
結果、参加できてとても良かった。何年ぶりかに会う人達もいて、16年所属した会社を退職することと、次の会社名(サステナ領域では有名なヨーロッパの会社)を伝えることができた。多くの人は驚いていた。現所属先は日本の大企業で、多くの人に優良企業と思われている。実際そうなんだろうなとも思う。私は自分がやりたいことがもうできないから退職することにしたけど、将来、ぜひ社外取締役として呼んでください、と冗談8割(本気2割笑)で話しておいた。
セッションでは、当初、博士研究の話をかいつまんで紹介しようと思っていたが、ファシリテーターの方から、参加者は基本的な事を知りたいと思っているのでは、と事前に教えてもらい、フォーカスするポイントを変えた。それが功を奏した。研究の内容は最初にさらっと紹介したまでで、その後のディスカッションでは、昔読んでいた本からいくつかコンセプトを紹介した。私にとっては当たり前すぎることでも、これから取り組む人にとっては参考になることが多くあるんだなあと、改めてオーディエンスに合わせた話をすることの重要性を学んだ。
セッションは、元上司や元同僚、前々職(最初に勤めた会社)の先輩も聞きに来てくれた。私が話したことについて、周りの人(聞いていた人たち)が一生懸命メモを取っていたよ、と教えてもらって、少なくとも何人かには響いた内容になったんだと分かったので嬉しかった。
登壇したのは先週木曜日、その日の夜は部署の送別会に参加。すでに少し懐かしい感じがした。私がいなくなった後の仕事の話も聞いて、改めて全然戻りたいと思わない自分を確認。実はその数日前に新しい職場で上司になる人とカフェでカジュアルな面談をしていて、新しい職場での仕事について聞いていた。気持ちが既にそちらに向かっているせいなのかもしれない。色々と内情を聞くと、思っていたより全然中身はできていないようで、良くも悪くもゼロベースでの立上仕事が多くありそうだということが分かった。自分のこれまでの経験を使うことができるのは良いけど、タフな感じもしてちょっと不安もある。どの組織もそうだけど、外から見るとできているようでも、現実はあまりそうではないのだろう。
このカンファレンスもあり、2月中には前々職、前職、現職、次の職場と4つの組織にまたがり関係がある人達と会っていることに気が付いた。自分の歴史をたどる期間にもなっている。また他にもこの貴重な休み中の出来事は記したいと思っているし、転職ブログの続きも書きたい、と思っている。
一番最近の出来事としては、オーストラリア時代から読んでハマっている小説を今回は1か月で読破したこと。オーストラリアバージョンでは、The Tiltという題名だけど、日本で買う場合は、AmazonでUKバージョンが安くなっているが、オーストラリア国外向けで題名も変わってしまっている(Deadman’s Creekという題)。1月末に購入して、昨日読み終わったので、ちょうど1か月。英語の小説はずっと読みたいと思って読めていなかったのだが、40代になって小説が読めるようになったことは嬉しい。もう今日にでも次が読みたいので、調べてみたが、最新作(The Seven)はオーストラリアでは昨年発売、Amazonで買うと6千円もする(Big Wだと16ドルで売っているのに…)。UKバージョンが今年の1月に発行されていて、Amazonに上がっているUKの古本屋から2千円くらいで買える。早速注文。
これを読んでしまったら、もう読むのがない。以前ブログにも書いた気がするけど、この著者を知ったきっかけは、挿絵を描いている人がメルボルンの大学のPhD仲間だったこと。彼から本をもらったのがきっかけ。そして著者の配偶者は日本人でANUでAssociate Professorをしている。何故だか勝手に親近感を持っている。すべてオーストラリアが舞台になっているので、自分の中で情景がVisualiseできて懐かしくなること、出てくる食事や場所の名前を知っているので、アメリカやイギリスを舞台とした英語小説よりも親近感がわく。