40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

学科のReading Groupをリードした

しばらくロックダウンネタが続いていて、まだまだ書きたいことはあるけど、博士課程のこともたまには記録しておく。先週金曜日に学科のReading Groupがあった(昨年に引き続き、もちろんZoomで)。初参加した1年前のことをブログ記事に残している。

 

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先週の金曜日のReading Groupでは、初めて私がテーマと論文を選んで会をリードした。1年目の昨年は大学院の仕組みも分からないし、Reading Groupも参加するのが精いっぱいだったけど、2年目の今年はより積極的に関与している。まずテーマについて。

 

昨年の記事にも書いているけど、私の専門は地理学ではないのに、指導教官の関係で人文地理学科に在籍している。学科でシェアされる学会や学術誌も全然自分の研究テーマと違うので、おすすめされる学会にも参加しないし、地理学の学術誌も読まない。こういう背景もあるので、昨年はReading Groupのテーマを自ら提案することに消極的だった。

 

しかし、今年が始まって、いまいちReading Groupが盛り上がっていないらしいということが分かった。1回目と2回目のReading Groupはたまたま自分の研究のインタビューの予定と重なっていたので欠席したが、その後、取りまとめの先生から学科のPhD1年目と2年目の学生宛にメールがあり、積極的にReading Groupに参加するように、ということと、次のテーマが決まっていないので案がある人は読む論文とともに提案してくださいということが書かれていた。

 

そういうことであれば遠慮しないで提案してみよう、と思った。自分の研究領域の中から、地理学の人にも参加しやすそうな幅広いテーマ、かつ自分が皆の意見を聞いてみたいと思うテーマを選び、自分がこれまで読んだ論文の中で気に入っている1本を選んで提案してみた。

 

Reading Groupは基本的に英語ネイティブスピーカーの環境になるので、ノンネイティブの自分は特にちゃんと準備をした。論文をもう一度丁寧に読み直して要点をまとめたし、それとは別に、私がこの論文を選んだ背景、ディスカッションしたいポイント、そのポイントに対する意見をあらかじめWord文書に書いておいた。

 

準備をしていたおかげで、初めて学科のReading Groupの仕切り役は一応うまくいった。一応、としているのは、学科のReading GroupのGoalがいまいちよく分かっていないため(会社で行う会議のように、会議を通じて判断したいことや決めたいことがあるわけではない)。参加者はAcademic staffが2名とHDRが5名(PhDが4名、Master by researchが1名)の合計7名。良かったのは、私の選んだテーマが意外と関心を持たれており、議論が全然途切れなかったこと。参加したAcademic staffの一人は、数年前にこの論文を読んだことがあると言っていた。そんなに引用数もなくて、結構マイナーな論文(だけど私が好きな哲学者が書いている)なのに、嬉しい驚きだった。またもう一人のAcademic staffは、自分がこれからやろうとしている研究テーマと少し関連があるので、今日は勉強のために参加することにした、と言ってくれた。

 

Reading Groupはトータル1時間だったけど、シーンとなる時間はなく、むしろ時間が足りないくらいだった。私は2つのDiscussion pointsを用意していたけど、結局最初の議論が盛り上がって、それだけで十分なディスカッションができた。参加者は皆よくしゃべる。ネイティブが色々と発言する中で私も負けじと、準備していたこととは別に3回ほど意見を述べた。Zoomだとネイティブの高速会話の中に口を挟むのが対面と比べてもっと難しくなる。でも英語はめちゃくちゃな私だが、自分のテーマであれば言いたいことはたくさんあるし、自分の経験や学んだ知識をシェアしたくもなる。

 

こんな感じなら、またReading Groupのテーマとペーパーを提案してみるのも悪くないな、と思った。考えてみれば当たり前だけど、自分が持ち込んだテーマで参加者に議論してもらう方が、自分に知識がなくて関心もあまりないテーマの会に参加するよりも得るものが多い。英語のハンデを気にしていたけど、一度やってみたら大丈夫そうだったし、自分にとって英語で話すトレーニングにもなるので、またチャレンジしてみようと思う。

 

そして研究関連でもう一つ。前回のミーティングで、私がCodingや情報の整理について一通り進めて次どうしたら良いのか分からない、ということを指導教官に伝えたら、書きながらまとめていく方法が良いかもしれない、ということを言われた。指導教官からのアドバイスをもらって、インタビューの分析結果を文章に起こし始めた。博論の6章目にあたる部分。いつもFirst draftは影形なく上書きされるが、書き始めることに意味がある。とにかく早いうちから書き始めるというのは指導教官のスタイルだけど、今のところ私にも合っているようだ。

 

久しぶりに文章を組み立てる作業は結構心地よい。最後にまとまった文章を書いたのは、1年目の審査のためのレポートで、1月下旬から2月頃だった。書き始めたのはFirst draftだからまだDescriptiveでも全く構わない。今のところ自分でも稚拙だなと思うような浅いまとめではあるが、書くことによって足りないことが分かってくるし、情報を文章に起こしていく作業自体を少しずつ楽しんでいる(ロックダウンのせいで一日数時間の細切れ時間しかない…)。でも本当に少しずつだけでも、新しいことが進んでいるのがポジティブになれる要素。

 

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ロックダウン中の週末お菓子作り第2弾はチーズケーキ。お菓子作りの初心者なので、材料はクリームチーズ、卵、砂糖だけという簡単なもの。材料を全部混ぜて、型に入れてオーブンで焼いただけ。味は悪くはないが、作ってみて卵っぽくなりすぎていると思ったので、今度はもう少し小麦粉や生クリームも入れるバージョンを作ってみたくなった。

 

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スーパーでクリームチーズが激安になっていたからつい買ってしまった

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見た目はおしゃれじゃないし、味はまあまあだった(手抜きなのでこんなものかな)

 

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