40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

渡豪して5か月 振り返り(研究編)

今週水曜日で渡豪して5か月たった。だんだん日がたつのが早く感じる。5か月のうち、半分の2.5か月は、子供たちは小学校に登校できず、私も大学に登校できず、外出も最低限しかできず、3月と4月にそれぞれ日本から遊びに来る予定だった長男の保育園時代から友達家族や私の両親の渡豪も中止となり、当初思い描いていた海外生活とはかなり違う形となった。とはいえ、1か月前と比べるとできることが増えてきて、日常生活が上向きになっているように感じられる。いつものように、研究関係、生活関係(子供関係含む)に分けて記録する。

 

fourty.hatenablog.com

 

研究関係

①2つ目の章のドラフトを仕上げた

2つ目の章(Chapter 3)の初稿を昨日、指導教官に提出した。当初の計画では5月末に終えるはずだったが、それが6月第2週に延び、さらに1週間遅れた。遅れの理由は明らか。まず5月末から6月第2週への延期は、3月下旬から子供が自宅学習になったせいで、夫と分担して毎日3〜4時間ずつ子供の自宅学習フォローに使い、自分の研究時間が全体として削られたこと。そしてさらに1週間遅れたのは、先週突如発症した激しいめまいという自らの対象不良によるもの。

 

fourty.hatenablog.com

 

とにかく計画通りには進まなかったが、何とか重たいChapter 3を一通り仕上げられたのでほっとしている。めまいから復活した今週月曜日から水曜日まで、集中力を維持しながら1日8時間超ひたすらライティングに費やした。それにより最終的にChapter 3の初稿は、9,500 wordsの長さとなった。参考文献は91個。水曜日の午後3時頃に書き上げて、しばらく放心状態となった。今、このテーマについてこれ以上書きたいことはない、と自分の中で感じて、いったん筆をおいた。そして木曜日と金曜日で推敲。2日とも多少燃え尽き症候群の兆候があったので、そんなに自分を追い立てずにシフトダウンしてドラフトに向き合った。1周目、Grammarlyで文法ミスをなるべくつぶした。2周目は内容に手を入れた。

 

前回書き上げた章(Chapter 2)とは異なり、Chapter 3は比較的新しいテーマであり、テーマを網羅した書籍(いわゆる教科書的なもの)が世の中にほぼ存在しない。このため、各所からソースをかき集め、自分でもどうなるか見えない中で、とにかく前に前に書き進めた。ドラフトを見直す中で重複して書いている部分をカットしたり、逆に足りない部分を追加したりした。通しで読んでみると、何とか全体像は捉えられた気がするが、まだ議論がシャープに整理しきれていないようにも感じた。ただ、これ以上、どのように練ったら良いのか具体的なアイデアが浮かばないので、とりあえず指導教官に見てもらってフィードバックを待つ。

 

昨日の午後、自分の書いたドラフトを読み直すことにうんざりしてきたので、Wordの音声読み上げ機能を使ってレビューしてみた。これが結構気分転換になって良かった。機械が音読するので、もちろん人が話すような抑揚はないが、それでも音声を聞いていて、この文章は意味が分かりにくいな、と思う箇所もいくつか発見できた。第三者的にレビューできるので、ドラフト推敲時に音声読み上げ機能を使うのもありかな、と感じた。難点はいちいちレファレンスも読み上げてしまうこと。EndNoteを組み込んでいるので、ひょっとして一時的にレファレンスを表示しない機能もあるかもしれないが、昨日は時間がなかったのでそこまで調べていない。

 

Chapter 2とChapter 3で、トータルのワード数が1万5千超。博士論文は8万ワードまでなので、文字数だけで言うと20%程度書いたことになる。内容はこれから上書きされていくだろうが、実際に書くことでボリューム感がつかめたのは良かった。また、英語で書くことはまだまだ苦手であり、拙さは一朝一夕に改善されることはないが、調べたことを自分なりに整理し、文章に書き起こしていくこと自体には、面白さを見出している。

 

②オンラインでのカンファレンス、勉強会に参加した

過去の記事に記しているように、Zoomでのカンファレンスや学科内での勉強会に参加。なかなか自分なりに満足できるレベルの参加者として振る舞えていないが、修行中なので仕方がない。これから1か月以内に、学科のReading Groupが2回、研究会(これは日本語)が1回予定されている。研究会は日本にいたときに3年程継続的に参加していたもので、コロナのせいでZoom化され、そのおかげでオーストラリアからでも参加できることになった。

 

 

fourty.hatenablog.com

 

 

fourty.hatenablog.com

 

この先1か月で、次の章(Chapter 4)をできれば仕上げたい。Chapter 4のテーマも比較的新しく、それ自体を扱った文献があまりない。文献(特に学術論文)がないと、周辺の関連テーマの文献を漁るとともに、学術論文ではない実務者向けの雑誌、各種団体(国際機関・政府・業界団体・コンサル)の発行物、メディアによる報道をソースとして引っ張ってきて構成しなくてはいけないので手間がかかる。まだ自分なりに要点も絞り切れておらず、構成も組み立てられていないので、とりあえず来週はみっちりと文献を読み込んで、骨組みを作らないといけない。でも新たな発見があると思えば楽しみでもある。

 

今週はずっと自宅でワークしていた。子供がいなければ自宅作業も悪くない。長くなったので、生活関係は別の記事に書く。

 

 

f:id:aruimk:20200620082618j:plain

大学のオフィスビル内エレベーターの中の注意書きがSocial Distancingではなく、Physical Distancingとなっていたが、こっちの表現の方がなんかしっくりくる