40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

学会参加の予定変更

今週、私はゴールドコーストにいて学会発表をしているはずだった。でも当日に出張取り止め、今もメルボルンの自宅にいる。

 

昨日の朝、夫がぎっくり腰になり、ベッドから起き上がれなくなった。私は朝10時ごろに家を出るはずだったけど、大人一人がダウンしてしまうと、もう一人が子供の世話を100%するしかないので、当然私の出張は取りやめ。子供たちを学校に送って行った後、出張を取りやめるための手続き。Jetstarはバウチャーが返ってきた。ホテルはキャンセル期限を過ぎているから全額没収。学会発表はたまたまハイブリッドセッションに当たっていたので、チェアにメールしてオンラインで発表することを連絡。カンファレンスディナーのお金は戻ってこない。

 

最初で最後の日本以外での対面での学会発表のはずだったけど、それも幻に。博士課程1年目と2年目はロックダウンで学会に参加できず、3年目の今年、8月のシアトルは自分がコロナにかかったことで行けなくなり、12月のゴールドコーストは家族理由で行けなくなった。とことん学会に縁がない私。パッキングした荷物をもとに戻していてなんかむなしくなってきた。子育てしていると色々と思い通りにはいかない。もう驚かないけど、でもガッカリはする。

 

子育てしていると、時間の自由度が圧倒的に低くなる。先日、学科の忘年会の案内が来た。過去2年はコロナで開催されなかったので、私にとっては初めての忘年会。でもこれも参加できない。理由は長男の卒業式の日と重なっているから。他の日は空いているのに、なんで同じ日?子供を育てていると、他の学生のようには学生生活を楽しめない。来年は私はここにいないし、もう私の博士課程も終わり。3年間の留学生活なんてこんなもん。

 

今日の夕方は学会発表、明日は3年目の審査。両方自宅からやることになった。ある意味私の3年間の博士課程を象徴している。つねに自宅で作業。自宅こそが私の留学生活の中心。コロナにかかったせいで8月にアメリカに行けなかったけど、コロナのせいで学会がハイブリッド運営になっているから、12月のゴールドコーストの学会にはオンラインで発表できる。物事両面あるけど、なんだかなあ…。子育てしていても、家族に対するコミットメントがあっても、ちゃんと学会に参加できるよ、とポジティブに捉えるべきなのか。

 

今日は朝起きて、朝食の準備、子供の弁当の準備、洗濯。子供を学校に自転車で送ってから、急いで帰宅。9時から正指導教官とミーティング。明日に控える3年目の審査のプレゼンの練習を見てもらった。プレゼン時間は20分あるけど、私は20分は長すぎるから15分程度に収めた。流れは良いけど、まだ時間があるならこういうことを足した方が良い、というアドバイスをいくつかもらった。副指導教官はミーテイング開始30分後に現れて、終了15分前にいなくなった。参加すると思っていなかったのでちょっとした驚き。

 

正指導教官に夫のぎっくり腰のことを伝えたら、Voltarenという薬を進められた。パナドールでは弱い、私はVoltarenを飲んでいるとのこと。聞いたことなかったけど、調べたら日本でも売られている薬のようだった。ミーティングの後に近所の薬局に買いに行った(塗り薬もあったが飲み薬を買った)。指導教官も腰痛持ちのようだ。だからヨガをやっていて、それからハマってヨガ講師になったのだろうか?

 

なんかミーティングの後、どっと疲れてしまった。今もゴールドコーストでは学会が開催されているけど、なんか参加する気持ちがわかなくなってしまい、ブログを書いている。接続の確認のために、一度他のセッションにアクセスしたら、ほとんどの人がIn personで参加しているようだった。残念だけど仕方がない。

 

これからまた子供を学校に迎えに行って、急いで帰宅してから、自分の学会発表をして、その後夕食を作って、片づけて、子供の宿題を見る…。子供のことや家のことをやっていたら、正直研究とかどうでもよくなる。夕方子供を迎えに行ってから夕食を作るまでの1時間の隙間時間に学会発表している人なんて、他にいるのかな?やっぱり研究ってお金にも時間にも余裕がある貴族がやるようなことだよな、と思ったり。もちろんそれをやりたいと思った自分、実際博士課程に在籍できている自分は、余裕がある人生を送っている人間ということになる。

 

この数週間疲れていたから、学会に現地参加しないことで少し時間と心の余裕ができた側面もある。今日は学会発表、明日は3年目の審査だから、この2つのプレゼンに集中するとして、もともと移動日だった木曜日は投稿論文の直しに使うことができるから悪くはない。今日のミーティングで正指導教官の年末年始の休みも聞き出して、12月中に論文を投稿するためのスケジュールを確保してもらった。

 

ただ、12月~1月にすべき来年の学会の仕込みはちょっとやめておくつもり。とりあえず、学会発表よりも論文執筆(博士論文と投稿論文)に時間を使った方が良いかなと考えている。

 

週末は珍しく30度越えで気温だけはクイーンズランドを経験できた(翌日の気温は10度台前半に下がり、Tシャツからダウンに戻ったメルボルンあるある)