40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

渡豪して2か月 振り返り

昨日で渡豪して2か月が過ぎた。毎月振り返るわけではないけど、とりあえず最初数か月は色々と記録に残しておきたいこともあるため記事にしておく。1か月前の記事はこちら。

fourty.hatenablog.com

 

まず博士課程と大学生活について。

①研究のスタート地点に立った

1か月前の記事で、研究に着手したと胸を張って言えるようにする、と宣言している。実際のところ、やっとスタート地点に立ったかな、という感触はある。この1か月で指導教官とのミーティングは2回。それぞれ過去に記事にしているが、まだまだ試行錯誤の途中であるし、おそらく修士からそのまま博士課程に来た人にとっては当たり前のことが、修士課程修了後、15年間の社会人生活を経てから再度大学院に入った自分にとっては未知であることが多い。以前、私と同じような経歴を持つ指導教官に、博士課程で一番大変だったことは何か?と聞いたところ、一番最初の数か月だった、という答えを得た。それは、長い社会人生活から、まったく違う研究生活に入り、自分を新しい世界に馴染ませるための苦労を意味するのだろう。私はこの指導教官のおかげで、道に迷うことや全然違う方向に行くことをだいぶ抑えられていると感じる。しばらくは、この人の言うことを素直に聞いてみようと思う(ずいぶん偉そうだな…)。今は試行錯誤も避けては通れないプロセスとして、ひたすら前に進む気持ちでやるしかないと考えている。

 

②日々のリズムができてきた

日々のリズムについても過去記事に書いた。
fourty.hatenablog.com

今、博士課程開始から1か月半程度経ち、概ね1日8時間×平日5日で週40時間の稼働時間を確保できている。 これは人と比べて少ないのかもしれないが、今のところこの方法で進めるのが自分にとってのリズムになっている。余力としては平日あと1~1.5時間やろうと思えばできそうなこと、週末の数時間を使うこともできそう。まだ自分をあまり追い込んでいない。もう少し細かい計画を立て、具体的なマイルストンを決めたら、焦り始めるのかもしれない。

 

③博士課程の人との横のつながりができてきた

博士課程開始後の1か月は、大学に来てもほぼ誰とも話さなかった。それはまだ全体的に大学が夏休み中だったせいのようだ。学科の集まりもなく、博士課程の学生の部屋にも人が全然おらず、がらんとしていた。ところが2月後半になり、少しずつ部屋に人が増え始めて、先週どどっと増えた。今は20席くらいある席の8割がた埋まっている。部屋は人文学系(Faculty of Arts)のHDR学生の寄せ集めになっているので、社会学部以外の人たちも多い(言語学、ジャーナリズム、音楽、歴史、政治学などバラバラ)。昨日は、ジャーナリズム専攻のオーストラリア人で、3.11の研究をしている人と初めて話した。とても興味深い研究。同じ学部で集まっていない分、いろいろな人がいて面白いな、と思うようになった。学科の集まりは2回ほどあった。1回はMorning teaといってお茶飲みながらおしゃべりする会。もう1回はHDRの学生によるReading groupの企画。まだ自分は全体の要領がわかっていないので、話についていくのに精いっぱいの状況だが、どんな人たちがいるのか、少しずつ分かってきた。

 

次に日常生活と子供について。

④子供は完全に学校に慣れた

英語がわからないまでも、長男、次男とも楽しそうに学校に通っている。日本語がわかる先生や友達がいることが大きいのだと思う。いろいろなバックグラウンドの子供たちが集まっている学校なので、とてもオープンな雰囲気。この学校にしてよかったと思える。

 

⑤子供の英語力が向上している

特に長男。リスニング力がかなり上がったようだ。隣のファミリーと会話しているときに、私が通訳すると「わかるから日本語で言わなくていい」と言われてしまう。先日、長男がベネッセのチャレンジイングリッシュのレベルテストを久しぶりに受けてみたら、日本にいたときはレベル1だったのが、レベル5(中学1年生レベルらしい)まで上がっていた。本人大喜び。ただスピーキングはまだだし、読み書きはこれから、といった感じ。次男の様子はよくわからない。宿題で簡単な英語の本を毎日読むことになっているが、まだ自分ひとりでは読めない。

 

⑥お隣さんと仲良くなった

何度かブログにも書いているが、お隣のイラン人ファミリーとかなり仲良くなった。週末に2回一緒に出掛けたほか、毎日のように子供たちが行き来しているので、よく話をする。その家族もお母さんがPhDで留学、旦那さんと子供が帯同してきているので、状況が似ている。旦那さんは最初の3か月は無職だったけど、運よくこちらで仕事が見つかって、今は普通に働いている。5月にドイツに行ってしまうのがとてもさみしい。

 

日常の様々なところにコロナウィルスが影を落としているが、生活を止めるわけにはいかないので、用心しながらも研究生活、日常生活は進めるしかない。ありがたいことに、私の研究はまだ文献調査の段階なので特に影響はない。もし今後大学に来るな、と言われることがあっても、家でできる状態。フィールド調査の計画がある人は、渡航制限により大打撃を受けているところだと想像する。何とか早く収まってほしい。

f:id:aruimk:20200318080237j:image
通学途中にある公園。広々していて自転車で横を走り抜けると気持ちが良い