40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、11月に博士号取得。現在は東京にある外資系企業で勤務。

帰国して1か月

オーストラリアから帰国して1か月経った。当たり前だけど最初の1か月はバタバタする。でも、3年前に日本からオーストラリアに引っ越しした時よりはスムーズ。なぜなら、日本は母国であり日本語が通じること、自分たちが社会的なルールやシステムを理解していること、日本はオーストラリアと比べると手続きの信頼性が高いことなど。だけどハードルはあって、それは学生から社会人になったことで、使える時間が少なくなったこと。それでも学生としての活動をまだ継続していること。子供たちが2つの学校(小学校と中学校)に通っているので、お知らせ関係も2つのルートからくること。

 

何から書いたら良いか分からないほど色々なことがあったが、前回の記事に引き続き、このブログの趣旨を尊重して、博士課程関連のことをメインに記録しておこうと思う。ネタは3つ。

 

論文がPublishされた

前回の記事に書いたことの続き。その後、怒涛のスピードで出版までの手続きが進み、4月の上旬に出版までこぎつけた。大学と出版社がOpen accessに関する包括契約を結んでいるとのことで、チェックボックスにチェックを入れるだけで、タダでOpen accessにしてもらえた。ラッキー。

 

出版された論文をLinkedInで紹介したら、多くの人からコメントをもらえた。20年前に初めて仕事を始めたときの同僚で、家無し子の私を居候させてくれた友人(今は日本の大学の准教授)、会社で働いていた時に一緒に仕事をしていたアメリカのメンバーやシンガポールのメンバー、そしてもちろんメルボルンの大学でのPhD仲間など。日本の大学で准教授をしている友人に至っては、Twitterや各種ネットワークでも紹介してくれて、それが巡り巡って、復職先の会社での同僚(もと部下)にたどり着き、「論文出たんですね」と声をかけてもらったり。Open accessだから、会社の中でもシェアすることができた。

 

今朝確認したら、出版から2週間余りで385回のFull text views。私の論文が出版される1週間ほど前にOpen accessで同じジャーナルから出ている2つの論文のアクセス数を見たら、私の論文よりも100程度少なかった。友人が拡散してくれたおかげもあるのかと思う。

このうち何人がちゃんと読んでくれたかな…


ジャーナルに投稿

オーストラリアを経つ前の土壇場で、とあるジャーナルのSpecial issueのために勢いで書いた論文を締め切り2日前の昨日に投稿。博士課程の研究を下敷きにしているとはいえ、投稿論文として切り出して書くのに要した時間は数日(フルタイム換算)、共著者である指導教官からのフィードバックを受けて書き直したのは2日間程度、最終調整に1日程度。こんなバタバタやっていて大丈夫か。正直、質の部分では満足いくものとなっていない。4月になってからとてもじゃないけど、まとまった時間を確保することができないから、3月に作った土台をベースにブラッシュアップしただけ。

 

fourty.hatenablog.com

 

6月末には結果が来るらしい。どうだろうなあ…。自信作とまでは言えない。

プロセスが比較的早いのが気に入った


博論ドラフトに対するフィードバック

上に書いた4月末の投稿論文のレビューを指導教官にお願いしていたので、もともと依頼していた博論ドラフトのレビューが遅れぎみで心配していた。Mid-semester break中に見てもらうようにお願いしていたが、終わっても連絡来ない。私としてはGW中しかまとまった時間が取れないから、どうにかGW前に結果が欲しいと思っていたら、一昨日、指導教官からメールあり。良かった!ありがとう!内容はまだ見てませんが。

Here are my comments on your full thesis - most of it is in really good shape. I think the Intro and Conclusion require a bit more work, which I'm happy to review again.

Most of it is in really good shapeって書いてあって少し安心。IntroductionとConclusionを見せたのは今回が初めてだからしょうがない。GWの中日、私は年休取得、子供たちは学校に行く5月1日と2日で何とか仕上げたい!ここが唯一のチャンス。無理ならその後、実家にパソコンもちこんで作業だ。。子供がいるからどこまでできるか。でも仕事が始まったらかなりきついので、なんとかGW中にやるしかない。

 

今週は3年ぶりに会社から給料が支払われた。ありがたや。メルボルンの大学からも2週間に一度、Salaryの名目で一人分の生活費が支払われていたけど(ひと月あたり25万円程度)、金額的には日本の会社の給料の方がずっと多い。大学からの奨学金は4月中旬でストップしてもらったので、これからは会社から給料をもらいつつ、週末に博論を仕上げていくことになる。ちなみに大学にはまだ籍を置いていて、ソフトウェアなどすべての権利を使うことができる上、学費は免除されたまま、というステイタスなのでありがたい。

 

3年ぶりに帰国してフレッシュな目で見た日本のことや、新しい仕事のこと、最近始めたCamblyのグループレッスンの感想など、色々書きたいけど、またそれは次回以降に。