40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

4か月かけてリジェクト

人生初の投稿論文について、ついにリジェクトのお知らせ。残念。提出からリジェクト判断まで実に4か月を要した。投稿したジャーナルは背伸びしたものだったとはいえ、デスクリジェクトにはならず、レビュアーに回って、その後かなりの間、エディターで最終判断の期間があった。

 

fourty.hatenablog.com

 

時系列に並べると以下。

2022年6月23日 投稿

2022年6月24日 Editor Assigned

2022年7月15日 Reviewers Assigned

2022年8月25日 Reviews Completed

2022年10月17日 Reject (transfer options available)

 

Reviews CompletedからRejectまでの間に、一度結果の催促をしているが、催促メールから実際にリジェクトをもらうまで1か月程度かかった。やっぱり学術界の動きはかなりスロー。気が遠くなるほどの時間。実務出身の私にはなじみのない文化。

 

最新のステイタスはRejectでTransfer options availableというもの

もう博士課程の終わりも見えてきてるし、色々めんどくさくなってこのまま何もしないでおきたい気持ちにもなったけど、あと1回だけ挑戦してみようかなあ…。もともと採択率1割とも言われる、この分野では有名雑誌への投稿ではあったし。本質的な指摘もあるが、いくつか私には対応しようがない指摘もある。例えば、インタビューした日本の会社の所属者の部署名が英語で違和感があると言われたり、広報が対応するのはおかしいと指摘されたり。いや、会社によって広報の傘下にサステナビリティ部門がある場合もあるし、そんな日本企業の組織の在り方を外国の学者に指摘されても…。部署名にダメだし出たら、日本企業は永遠に調査対象になれないじゃないか?とか。他には質的調査あるあるでサンプル数が少ないと言われたり。いまいち納得できない指摘もいくつかある。

 

博士課程中にジャーナルに投稿することは良いことだと思うけど、リジェクトをもらうと、自分の博士課程の研究自体が否定されたような気分にもなるのは負の面。アドバイスをうまくプラスにつなげられたら良いけど、残り時間で対応しきれないような指摘もあるので、モヤモヤ感が残る。自分は研究に向かなそうだな、という気持ちがどうしても生じてしまう。それが深入りする前に分かったのは良いことかもしれないが。

 

共著者として正指導教官、副指導教官からそれぞれ励まし?のメールが来た。

Very disappointing but as 副指導教官 says, a rejection can provide feedback to help shape the paper for another journal. I once had one paper rejected three times (incl 今回の雑誌) before I found a "home" for it. So do try to address the feedback in your next revision. 

 

It is always had to have this type of outcome from your first journal submission - but you are not alone - this happens to many people! Whilst it is a shame to not have the opportunity to revise for this Journal, you can take on some of the feedback provided and seek to submit this elsewhere.

 

まだ救いなのは、今回はリジェクトされたけど、エディターからの文面を見ると、Major revisionとリジェクトの間だったんだろうなということがうかがえること。だからこそ正指導教官もVery disappointingだったんだろう。エディターからのメッセージには、最終的にレビュワーが指摘するような大幅な修正をするとジャーナルの規定にあるリバイスの期間に間に合わないと思う、というようなことが書かれていた。

 

次に候補にしているジャーナルは2つある。1つは2021年のImpact factorが10を超えていて、今回リジェクトを食らったジャーナルよりも高いが、ステイタス的には最初に出したジャーナルより低い(歴史が浅いためか)。もう1つの候補はそのジャーナルの姉妹誌。直近のIFは8.4。ちなみにリジェクト食らったジャーナルの2021年のIFは6.3。IFだけではジャーナルの質は測れないという良い例だろう。

 

とりあえず、レビュアー2人だけでなく、エディター自身もかなり詳細に読んでくれて、指摘をくれたのでそのことには感謝したい。オンラインシステムを通じて、エディターにお礼メールを返しておいた。

 

ちなみにSpringer NatureのHPにTransfar Deskについての説明があった。どうやら同じ出版社内で適切なジャーナルを提案して、自動的に論文をTransfarしてくれるらしい。とりあえずどんなジャーナルを提案してくれるかだけ待ってみよう。

www.springernature.com

 

今日は、例の仕事をオファーしてくれたオーストラリア企業の人と今後について話し合ったりもして、余計疲れた。最近、自分が何をしたいのか、何をすべきなのかがわからなくなっている。いつもはこんなことがないのだけど。色々考えすぎて疲れた…。もう何も特別なことはせず、普通に日本に戻って、普通の会社員として生活した方が良いかな、と思ったり。全部めんどくさい気持ちになっている今日この頃。今は博論だけに集中したい。