今、この記事は羽田空港の国際線ターミナルの搭乗口で書いている。今日は勤労感謝の日で、明日は平日だが年休を取得、家族を東京において、3泊4日で韓国に一人旅に行く。目的は韓国人の友人に20年ぶりに会うこと。この話はきっと、また後日書くことになる。
今週は月~水が稼働日で短かった。前回の記事では博論が受理されたことを書いたが、その後の出来事。
昨日なんとか投稿論文のドラフトを書き上げて、共著者となる2人の指導教官に送り付けた。今回はさすがに途中であきらめそうになったが、何とか形にすることができたと自分では思っている。まあまあ有名な経営学のジャーナルのスペシャルイシューに出すつもり。締め切りは12月18日。出版は2025年とのこと(遅い!!)。
なぜこのジャーナルに出そうと思ったのか。このスペシャルイシューのテーマが私の博論のドンピシャだったから。どれくらいドンピシャかというと、単にテーマが合っているだけでなく、スペシャルイシューのCfPの説明に例として取り上げられている論文(2021年)が、まさに私の博論の理論的骨子に使ったものであり、たとえばこんなテーマで、と挙げられた箇条書きにかなりフィットする内容だったから。スペシャルイシューのCfPは今年の2月に公開され、まだメルボルンにいるときだったが、指導教官からこれには出した方が良い、とアドバイスしてもらった。
もっと早くドラフトを書くつもりだったが、3月以降、メルボルンからの撤収、東京での新生活立ち上げとフルタイム会社員の再開、その合間を縫って博論の仕上げと修正などをしていたら、あっという間に11月。指導教官とミーティングしてから2週間で書き上げるつもりだったが、途中両親が泊りに来て何もできない週末もあったため、3週間かかってしまった。でも我ながら、頑張ってよくぞドラフトの形までもっていったと思う。Literature reviewにも最新の論文をいくつか追加した。40代会社員でもやればできる!
これが博論をベースとした国際誌への投稿論文の最後になるだろう。トータル3本(+国内誌に1本)。もしこのジャーナルにリジェクトされても、他のジャーナルに送ればどこかに採用されると思う。
前々回の記事に書いた通り、11月初に8か月ぶりに指導教官とミーティングした。その時にこの投稿論文の話になったが、このジャーナルに12月に出したあと、同じものをAoM(世界最大の経営学会)にも出した方が良いと言われた。
AoMは毎年1万人以上が参加する、経営学の最高峰の学会。いくつものテーマがあるが、私は2022年に1度アクセプトされている。学会発表とはいえ、フルペーパー(1万ワード程度)の提出が求められ、私の研究テーマである「ビジネスと社会」に関する分科会の場合は採択率が2割程度と、学会発表にしては狭き門。2022年はシアトルで開催されたが、なんと私は道中、東京でコロナになって参加できなかった(正確には録画したプレゼンを流す形で参加した)。
Publishされていない論文なら出して良いという条件なので、何ら問題はない。むしろこれからジャーナルに出す論文を周りにたたいてもらうような位置づけでもあるようだ。
指導教官は、今年のAoM(@ボストン)に共同研究者に誘われて参加し、私の博論の研究テーマのセッションにもいくつか参加したが、内容がどれもしょぼかったとのこと。なので、私の研究を発表したらインパクトあるんじゃないか、という提案だった。まあ出すだけならそんなに大変じゃないから、出してみてもいいかな。ちなみに2024年のAoMはシカゴ。遠い。でも日程が8月中旬、日本のお盆休みに絡められそうで、タイミングは悪くない。もう博論終わって、投稿論文も3本書いたから店じまい、と思っていたけど、まだこのジャーニーは続くみたい。
https://aom.org/events/annual-meeting/submitting
ついでに、私の博論に一発OKをくれたexaminarであるオーストリアの教授から、私がポスドクをどこでやるのか聞かれた、という話も教えてもらった。普通に日本でサラリーマンしている私からすると、ポスドクやる前提で海の向こうの学者たちが私のことを話題にしてくれているのは素直に嬉しい。なるほど、ポスドクっていう手もあるのか、ちょっと探してみても良いかもなあ、と思ってしまった。
博論をベースとした2024年の露出としては、以下の通り。
- Webメディアで連載(2023年12月から6回シリーズ、報酬あり)
- 2月に東京で開催されるカンファレンス(実務者向け)にパネリストとして登壇
- 2月に投資家とのディスカッション(10月の投資家向けレクチャーからの派生)
- 8月にAoM@シカゴ(アクセプトされた場合)
上3つは日本語/日本人向けなので、英語での実務者/一般向けの発信もしてみたいと思っている。今考えているのは、The Conversationというメルボルン発のグローバルメディアだが、ずっと頭の中にあるだけでまだ何もできていないし、1月~6月は仕事が忙しいので、難しいかな…