40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

ロックダウン#6明けの週末

前回記事に書いた通り、世界で最もロックダウンされた街、メルボルンの6回目のロックダウンが10月21日深夜(実質22日の金曜日)に解除された。まだできることは限られているが、飲食店が開いたり、理由なく外出できるようになったり、移動距離もMetro melbourne内であれば何キロという制限がなくなったことは大きい。週末はロックダウン中にできなかったことをした。

 

①ロックダウン明け初日

朝一で地元の商店街をぶらつき、美容院を予約。4時にヘアカット。中華系美容室で、英語はあまり通じない(もちろん日本語は全く通じない)。今回も中国語が飛び交う中でもくもくと髪を切られた。前回の人よりも手際よく技術も上だったが、センスはどうしても…。かなり伸びていたので15センチ以上バッサリと切って、前髪も作ったところ、夫には「高校生みたい」と言われた。若作りというレベルではなく、30代や20代を通り越して10代風?一応、スマホで「40代 ボブ」と検索して出てきた画像を見せたんだけど、あまり意味がなかったような気がする。

 

でも私はロックダウン明けの儀式として髪をバッサリ切れたので大満足。私が切ってもらっている間も、次々と飛び込みで客が来ては、予約をしていた。しばらく床屋は忙しそう。

 

中華系のヘアサロンで髪を切ってもらったあとは、家族で中華料理を食べに行った。昨年近所にできたショッピングモール内にあるお店。日本人の口にあう中華料理。鼎泰豊にはかなわないが、まあまあ美味しい小籠包やチャーハンが出てくる。混んでいると思ったら全然そんなことなかった。入口でQRコードスキャンした際に、ワクチン接種についても確認された。東京に住んでいるときにたまにランチで行っていたミッドタウンの中にあるカジュアルな中華料理に味がすごく似ている。https://senriba.com/

 

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外食初回は、小籠包、豆腐と野菜炒め、海鮮焼きそば、チャーハン


②ロックダウン明け2日目

子供たちは朝から日本語補習校のオンライン授業。私は今週次男担当で朝9時から14時までつきっきり。宿題も頑張って終わらせて自由時間。この日は17時頃から近所のパブにて友人家族とディナー。長男が友達にロックダウン中に偶然公園で会ったことをきっかけに、かなり頻繁にエクササイズを一緒にしていた。お母さんは日本人、お父さんはオージーの家族。家族ぐるみで仲良くなって、ついには1月に一緒にキャンプに行くことに。ロックダウンが無かったら、ここまで仲良くなることはなかったかもしれない。

 

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数か月ぶりの生ビール!

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ステーキでお祝い

まだ店内に20名しか入れないこともあり、2時間程度で交代制。7時半ごろに店を出てから前の公園で30分遊んだ。サマータイム中だからギリギリまだ遊べる明るさ。8時に帰宅してシャワー、就寝。外食すると気晴らしになる。

 

昨年の1回目のロックダウン後にも同じ店でステーキを食べた。

fourty.hatenablog.com

 

 

③ロックダウン明け3日目

日曜日は天気があまり良くなかったので特に予定は入れなかった。朝、散歩がてらぶらぶら商店街に買い出し。アジアスーパーでマルちゃんの焼きそばを発見!

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この辺の食材は全部おいしそう

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スーパーでイカとカット野菜も買ってきて、久しぶりに日本式焼きそば

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酒屋にキリンの一番搾りが売っていたのも発見した

午後になって天気が良くなったので、車で少し遠くの公園まで。もともと何もなかったような場所に突如作られた人工的な住宅街。その中にある新しい公園。まず魅力的な公園を作っておくと、家族連れがその周りに家を買いたくなる、という戦略かな。どんどん回りに家を作っていて、人口が増えてるんだなーということを実感。

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新品の公園

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無料のBBQスペースもきれいで充実していた

ほぼ1年前にも同じようにロックダウンが解除されたようだ。ただし1年前は感染者が減ったのが理由、1年後の今は感染者は減っていないが、ワクチン接種率を出口にしている。昨日日曜日にさらなる規制の緩和が発表された。今週末に16歳以上のワクチン接種率が80%に達するので、小売店が開いたり、学校がフルで再開されたりする。日常がやっと戻ってくるのかな。まだまだ先はどうなるかわからない。

fourty.hatenablog.com

 

研究部会で報告、ロックダウンの緩和

昨夜、10月21日午後11:59に、世界一長くロックダウンをしていたメルボルンの6回目のロックダウンが緩和された。ロックダウンは通算262日間とのこと。9か月弱。今朝はロックダウン明けのおなじみのニュースが流れていた。深夜から床屋、パブやバーが空いてシティではお祭り騒ぎ?している模様。私が住む郊外では特に夜のうちは変化なし。でもロックダウン明けた今日も感染者は落ち着かない。


www.youtube.com

 

私はそんな街の様子とは関係なく、昨夜は日本の学会の研究部会で自分のプロジェクトを報告した。研究会はトータル90分で発表者は1人なので、発表に1時間程度、ディスカッションに30分程度時間を使うことになっている。1時間の発表ということで、作ったスライドは50ページくらい。内容はこれまでわかったことをほぼフルで入れた。

 

研究部会は日本時間夜の7時半から9時。メルボルンサマータイムで日本との時差が1時間から2時間になってしまったので、9時半から11時という、朝型の私には少し辛い時間帯だった。夜に備えて、昨日の昼はあまり頑張らずに脳みそを温存しておいた。

 

発表は特に問題なく終わり、質疑応答もそれなりに盛り上がったが、終わってみて色々と盛り込みすぎたと反省した。情報量が多すぎてまとまりがなく、聞いている人を混乱させたり疲れさせてしまったような気がする。とある大学の先生から最後に、この発表は学会発表3つ分くらいの内容がありますね、と言われて、やっぱり盛り込みすぎたことが分かった。申し訳ない。とはいえ、自分の研究内容を包括的に他人に話すのは初めてだったので、自分としてはやって良かったと思う。

 

実務者として、社内研修や社外セミナーの講師、大学の授業などで、1時間程度のプレゼンは何度か経験したことがあり慣れているが、研究となると流れも内容も異なるので、まだまだ改善の余地がありすぎると思った。自分の研究プロジェクトも緩急つけてプレゼンできるようにならないとな(ちなみに、実務者として長時間のプレゼンするときは、途中にクイズを入れたり動画を入れたりしてオーディエンスを飽きさせないようにするが、これらを研究発表でやるのはどうかとも思う)。

 

この研究部会で報告することになったのは先月の部会で部会長の先生に打診されたのがきっかけ。資料は3週間前から作り始めて先週には大体最終化していた。資料の要点となるスライド10枚弱を英訳して、今週の指導教官とのミーティングで紹介。まだ指導教官の先生に知らせていなかった分析内容が入っていたこともあり、興味を持ってもらえた。この内容をベースに来年、どこかの国際学会で発表してみたいということを伝えたら、おすすめの学会を教えてもらえた。第一候補はAcademy of Management(AOM)という、おそらく世界で一番大きい経営学の学会。毎年参加者は1万人を超えるらしい。と言っても、なかなか学会発表のハードルも高いらしく、発表を申し込んでもリジェクトされることもよくあるそう。

 

とりあえず、AOM向けに準備をして、ダメなら別の学会に申し込めばよい、というような話になった。ただ、AOMに報告するためには10,000 words弱(ダブルスペースで40ページ以下)のペーパーを出さねばならないので、準備に時間がかかる。一方で良い点は、AOMのカンファレンス発表がもしリジェクトされても、10,000 wordsのペーパーに対するフィードバックはもらえるから、そのフィードバックを反映して、別のジャーナルに投稿するための論文にすることができるらしい(AOMのジャーナルへの投稿は、学会発表よりもさらにハードルが高いため、なかなかチャレンジすらできなさそう)。

 

また、今回の話の流れから分かったのは、私の学部(学科?)ではPhD学生が在学中に投稿論文を書いたり、学会報告することについて、学生が希望する場合は勝手にやればよいというスタンスで、特に指導教官の指導責任範囲ではない模様。なので、投稿論文も通常自分だけのシングルオーサーが基本。

 

おすすめされたAOMにさっそく会費を払って加入して、サイトに上がっていた今年の学会(バーチャル)のセッションをいくつか聴講してびっくりしたことが。質的研究の論文の書き方のセッションで、学者たちが若手研究者の質問に対して回答していたが、データ収集から投稿論文執筆までの期間は、早くて2~3年、通常5~6年、自分は12年前のデータを使って論文を書いたことがある、という教授も。「データは古くならない、古くなるのは理論である」とのこと。質的研究って、ずいぶん気が長いんだな、理論構築というのは一朝一夕ではできないんだな、と色々驚きだった。面白かったのは、20年前はAOMはほとんど量的研究しか相手にしなかったが、最近は質的研究もちゃんと認めるようになったらしい。しかも、全体の論文の数と比べて、引用数が多い論文は質的研究に偏っているとのこと。

 

実は今週、もう一つ連動する動きがあって、大学が提供する研究課程学生のためのサポートに、無料で1対1でライティングのコンサルテーションをしてくれるというのがあった。試しに投稿論文のアブストラクトのたたき台を送って、メールでフィードバックをもらった上で、水曜日の昼、30分間Zoomで面談した。色々と参考になるポイントがあったので、ありがたい。しかも継続的にセッションを受けられるということで、投稿論文については、このサポートを活用しながら進めていけそうで安心した。

 

ロックダウンが緩和され、子供たちは今日から週に2日間、学校に登校できるようになった。それによって私も自分の研究時間がやっとフルタイムで取れる日ができてうれしい限り。今日は朝から2人分の弁当作り。いつもなら弁当作りは憂鬱なのに、それすら楽しく感じた。子供たちを送り出して、近所の商店街を散歩。ギリシャ人のおじさんたちがカフェの前で会合を開いている風景、床屋の前に何人も人が並んでいる風景を見て、ロックダウンが終わったんだ、と実感。

 

私も勢いで商店街の並びにある美容院に飛び込んで空きがあるか聞いてみた。夕方なら空いているということで予約。郊外の商店街の中華系の美容室。今日も安定の中国語で話しかけられた。以前一度行ったときには「Can you speak Chinese?」と聞かれ、「No I can't.」と答えたらほとんど会話なく終わったが、雰囲気は全然悪くない。今回のロックダウンが明けたら、シティにいくつかある日本人が美容師として働いている美容院に行くことも考えていたが、今朝になって、ロックダウン明け記念に今日髪の毛が切りたいという気持ちが勝った。

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写真の奥にあるM元素造型という美容室に行く予定

 

ロックダウンの出口発表、ワクチン接種証明など

ここしばらくコロナ関連では動きがなかったので記事にしていなかったが、この1週間で色々とニュースがあった。良いことも悪いことも。時系列で3つ書く。

 

①ワクチン接種証明とQRコードチェックインシステムの連携

オーストラリアに住んでいる人以外には何のことを言っているのか分からないかもしれないが、先週からVictoria州では、州が管理するQRチェックインシステムと連邦政府が管理する予防接種記録(ワクチン接種証明)がシステム上連携したという話。まず、Victoria州ではこれまでスーパーや大学のキャンパス、カフェはもちろんのこと、公園にもあらゆる場所にQRコードが掲げられており、立ち寄る場所すべてでQRコードをスキャンしてチェックインするシステムが導入されていた。これは感染者が出たときに濃厚接触者をすぐに特定して連絡できるようにするシステム。Vic州以外の州でも同じようなシステムを運用しているが、いかんせん連邦制なので州ごとにバラバラのシステム。つまり州がこの情報を管理している。

 

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大学のビルの前にもQRコード

一方、ワクチンに関する情報は連邦政府の管理下にある。コロナワクチンを含む予防接種情報については、Individual Healthcare Identifiers (IHI)というシステムに登録されている。話がそれるが、例えば長男と次男は、乳幼児の時に済ませておくべきワクチン接種状況について、オーストラリアの学校に入る前に日本の母子手帳の記録と突き合わせてIHIに登録する必要があった(クリニックでやってもらった)。そしてオーストラリアのルールに照らして足りていないワクチンはこちらに来てから接種し、IHIに記録してもらう。

 

オーストラリア国民や永住権を持つ外国人はMedicareという国民健康保健でワクチン情報も管理されているようだが、Medicareの対象になっていない留学生などの外国人は、MyGovという連邦政府のシステムに直接情報が登録されている。その連邦政府に登録された情報と、州が管理するQRコードのチェックインシステムを連携させることで、QRコードをスキャンしただけで、ワクチンを打った人なのかどうかが一目でわかるようになった。

 

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QRコードをスキャンするとこういう画面が出てくる
1つ目のチェックはその場所へのチェックイン、2つ目のチェックはワクチン接種証明

これから、ワクチンを打った人と打っていない人で、できることが変わってくるようなので、スマホをかざすだけでクリアできるようにしたようだ。スマホを持っていない人はこれまで通り、店先においてある紙のリストに記入したり、接種証明書を紙で持ち歩いて見せるような形になるのだと思われる。そしてワクチンを打っていない人は肩身が狭くなるようだ。ちなみに、スタッフも学生もワクチンを2回打った後でないと大学のキャンパスには来られないルールになっている(オンライン授業は引き続き行われるので学習面ではサポートされている)。自分自身やコミュニティの健康や命を守ることと引き換えに、個人個人の行動が管理される社会が来たという気がしなくもない。

 

②小学校で感染者が出た

長男と次男が通う小学校で感染者が出たようだった。ロックダウン中でも、エッセンシャルワーカー等の子供や様々な事情で自宅学習ができない子供は登校が許されていた。その中で感染者が出た模様であるというニュースが先週校長先生から保護者宛の一斉メールで連絡が来た。ついに来たか!と。長男の友達でもこの間に学校に行っている子がいて、濃厚接触者なのでPCR検査と14日間の自宅隔離。誰が感染したのかはプライバシーの観点から明らかになっていないが、おそらく高学年と低学年で1人ずつ出たのではないか、と言われている。

 

我が家含め、ほとんどの家庭の子供はホームラーニングしていたから濃厚接触者には当たらないが、必要があって登校していた子供たちと監督していた先生は全員14日間の自宅隔離。。エッセンシャルワーカーの親も仕事の調整をせざるを得ない状況になってしまっている。今週から段階的登校が始まるが、いつクラスで感染者が出てもおかしくない状況だな、と思った。

 

③ロックダウンの出口発表

昨日の州の会見で、ロックダウンの出口について発表された。Vic州の感染者は1日当たり2,000名前後で全然落ち着いていないが、当初のシミュレーションよりも入院者数が少ないこと、ワクチン接種が予定よりも早く進んでいることから、ロックダウン終了が前倒しになっただけでなく、出来ることも増えた。ちなみに、入院者の90%、ICUにいる97%はワクチン未接種者とのこと。16歳以上の接種率が70%弱の現状なので、数字だけ見てもワクチンによる重症化予防の効果はあるように見える。

 

16歳以上のワクチン接種率が70%を超える今週木曜日の深夜(実質金曜日)から出来ることのリストは以下。自分にとって大きいのは、5年生の長男も金曜日から学校に行けるようになることかな。もともと1年生の次男は今週の木曜日から行けることになっていたが、長男は1週間前倒しになった。ちなみに80%を超えたら(10日後くらいらしい)もっといろいろなことができるようになる。

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ハイライトされている部分は前回発表からの変更箇所
https://www.premier.vic.gov.au/victorians-hard-work-means-hitting-target-ahead-time

この発表は基本的には良いニュースだけど、小学校は混乱している模様。すでに今日から年長クラス(Prep)の登校が始まっている。ロックダウン中に必要があって登校していた子供たちは全員自宅隔離で、ロックダウン中にホームラーニングしていた子供たちは今週から登校開始という逆転現象が起きている。しかも今週と来週は、まだ5日間の登校が許されておらず、学年ごとに2日ずつの登校になるので、先生たちもホームラーニングを指導する傍ら、オンサイトで教えたりと混乱していそう。バイリンガルスクールなので、一人の先生が複数のクラスを受け持っていたりもする。また、ロックダウン中のコロナ感染者の出現で自宅隔離になっている先生もいるはずなので、その調整もあると思われる。学校が始まるのはうれしいけど、なんだか手放しに喜べない気分。

 

Withコロナといっても、感染者が出たらクラス単位で隔離生活になるので、覚悟しておかないとな、と思っている。そして兄弟が多ければ多いほどそのリスクも高まるという…(一応、濃厚接触者の家族はカジュアルな接触者という扱いらしいが)。重症化するリスクをワクチンで抑えられているとしても、感染してしまったらそれなりに日常生活に影響が出ることは明らかなので、やはり引き続き予防には気を付けたいなと思っている。

 

あと、3年生以上は学校でのマスク着用義務、2年生以下は強く推奨となった。うちの男子たちは一瞬でマスクを無くす技をもっているので、絶対に使い捨てじゃないと無理。子供用の使い捨てマスクは近所の店では売り切れだったのでネットで100枚注文。朝装着したマスクをちゃんと夕方もつけて帰るとは限らないので、予備を何枚かバッグに入れておかないと。100枚買っても1か月持つかなあ。。

子供の英語 公文をやめてチャレンジイングリッシュに

久しぶりに子供の英語関連の話。息子2人は現在小5と小1。両親は日本人。日本ではほぼ英語を使ったことなし。2020年に渡豪し、現地の公立バイリンガルスクール(英語と日本語)に在籍するも、2020年3月から始まったロックダウンで、あまり学校に行けておらず自宅学習という状況(現在進行中)。

 

子供の英語学習については色々とネタがたまっていて、書き始めると本1冊くらいかけるんじゃないか、と思うが、今日は最近の変化について記事にしておく。

 

数か月前に始めた公文をやめた(長男)

変化その①は長男の公文。オーストラリアにも公文式が上陸していて、英語、算数、日本語を学ぶことができる。我が家はメルボルンの郊外に住んでいるが、結構そこらじゅうで公文の看板を見る(日本ほどではないが)。とは言っても日本人が公文の先生をしているとは限らない(むしろ少ないかも)。英語カリキュラムは日本の公文(日本人向け)とは異なり、現地仕様(ネイティブ向け、もしくは日本以外の外国に住む子供向け)のカリキュラムとなっている。

https://au.kumonglobal.com/

 

もともと長男が公文を始めることになった経緯としては、昨年1年間の大半がロックダウンで、学校にあまり行けず、英語力が全然伸びなかったこと。その状態で、ロックダウン明けした今年のTerm 1に学校に通い始めて、学年が上がったこともあり、英語のハードルが高くて辛い思いをしていた。担任の先生(英語)の言っていることがほとんど分からず、何するのかわからないため課題を毎回白紙で出していたとのこと(クラスメイトが課題をやっている間、ずっと白い紙を眺めているだけという悲しい状態)。これは何とかしなければ、ということで、子供向けの英会話学校なども探したが、家の近くにはなく、個人チューターをつけようかとも考えたけど、家の近くに公文教室があることを発見。見学に行ったら、中華系(英語のアクセントからなんとなくマレーシアかシンガポールっぽい)の先生がいて、丁寧に説明してくれた。

 

藁にも縋る思いでまずはスタート。それが今年の3月。とりあえず12月まで続けてみようと先生とも合意した。最初は幼児がやるようなテキストから。公文がある日もない日も毎日プリント10枚のペースで自主学習を進めることにした。

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全体のレベルがわかる資料。最初は本当にアルファベットから始めた

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CIIの最後まで到達したらやめるつもりだった

最初は簡単すぎてつまらないようだったが、少しずつ自信がついてきたのか、2~3か月後になると、最近英語が少しわかる気がする、と言うようになった。授業中の課題は相変わらず全然できないが、先生が何を言っているのか少し分かるだけでも精神的に楽になったみたい。でも公文のプリントの内容がだんだん難しくなってきて、自力で解くことが難しくなり、8月頃からはモチベーションが下がって、やりたくなくなった。最初の頃は10枚のプリントを15分くらいで終わらせていたが、7月~8月頃になると10枚のプリントを終わらせるのに45分くらいかかるようになってきたのも負担が大きいようだった。それに加えて、メルボルンは6回目のロックダウンが始まり、公文の教室にも行けず、ひたすらプリントだけをやり続ける日々…(答えの冊子と公文の問題冊子は定期的に各家庭のドアの前においてくれるシステムだった)。

 

9月になって、学校のホームラーニングと公文を両立させることが、精神的にも難しくなってきて、そろそろ潮時かな、と私も思うようになった。内容も英語が不得意な夫が解けないレベルの問題になっている(と言っても私の感覚的には中学英語だが)。そして当初12月までに終わらせようと決めた目標にほぼたどり着いていた。これらの要素を踏まえて、2週間ほど前に公文の先生に退会することを連絡した。約7か月で勉強したプリントはなんと約2,500枚!よく頑張った!

 

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やめる直前に取り組んでいたプリントはこんな感じ

 

代わりにチャレンジイングリッシュに取り組み始めた(長男)

代わりの英語学習をどうするか。これまた色々と調べてみたけど、私が見る限り、英会話の優先順位はそんなに高くない。なぜなら学校が始まれば、嫌でも英語にまみれるし、長男は(自信がないため)自分から英語を話さないから、ネイティブの先生とオンライン英会話をしたとてあまり効率が良くなさそう。それよりも、基礎となる文法の知識や語彙力を増やしてあげたい、日本語で英語の基礎を勉強した方が今の長男にとって吸収しやすいのではないか、と思った。私が暇なら教えても良いのだけど、長男の英語学習講師をするためにオーストラリアに来たわけではないので、やっぱり外注したい。調べるうちに、結局のところチャレンジイングリッシュ(進研ゼミ)にたどり着いた。

 

結局のところ、と言ったのは、我が家では長男は2年生から、次男は年長からベネッセのチャレンジをやっている。チャレンジイングリッシュは普通のプログラムに付帯してくるが、ほとんど活用しておらず、宝の持ち腐れ状態?になっていた。それを掘り起こして活用してみよう、という試み。チャレンジイングリッシュはパソコンやタブレットにアプリをインストールして、自主学習を進められるので、子供たちにとってとっつきやすい。

 

これが今のところうまく行っている。確か昨年オーストラリアに来たばかりの時に、チャレンジイングリッシュのレベルチェックをして、当時レベル3からのスタートだった。今はレベル4になっている。レベル4というのは、中学先取りレベルらしい。でも数か月ぶりにやってみたら、「簡単すぎるー、早くレベル8に行きたい!」とのこと(ずいぶん自信満々…)。簡単に感じるということは成長したということなので、それはそれで嬉しい。でも順番にしか進めないので、一つずつクリアするしかない。英語は簡単な問題を量をこなすことも大事だと思うので、これはこれで良いと思っている。

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チャレンジイングリッシュのレベルイメージ(ベネッセのホームページから) https://www.benesse.co.jp/episode/01004.html

一日4レッスンずつ取り組もうね、と約束したが、レベルが簡単なのか、10レッスンずつくらいやっている。ちなみにチャレンジイングリッシュはレベル12(英検準1級相当)までカバーしている。結構ハイレベルなところまで進められるのも良いなと思ったポイント。

 

小1からチャレンジイングリッシュを開始(次男)

長男がチャレンジイングリッシュを再開させて、小1の次男もやってみたいというのでついでにやってみることに(小1でもチャレンジ1年生をやっていれば、無料でできる)。先週レベルチェックテストを受けたら、まさかのレベル4からのスタート(長男と同じ)。

 

バイリンガルスクールだし、ロックダウンが長くて日本語を話してばかりだから全然英語が上達していないと思っていたが、このように具体的なレベルがわかると嬉しい。なんだかんだ、子供たちも頑張ってるんだな、とか、自分の研究時間を削って子供たちのホームラーニングのサポートをしていたのも無駄ではないんだと、自分自身が報われる気がした。もちろんロックダウンではない時に学校で吸収している分もあるけど。

 

おまけ:今の日本の小学校英語

ちなみに、昭和~平成世代にはびっくりだが、今の日本の小学校の英語学習は侮れない。オーストラリアにいても日本の教科書が支給されるが(土曜日の日本語補習校経由で)、内容を見てびっくり。私の時代だと中学1年生から2年生くらいで習っていたことを小学校で習うことになっている。そうすると当然中学校はもっと高いレベルからスタートすることになる(長男は帰国したら中1の予定)。

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懐かしのニューホライズンの教科書も小学生からスタート(これは5年生の教科書)

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普通に勉強しないといけない内容

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小学校で覚えているべき単語のリスト(一部)

 

こちらで通っているのがバイリンガルスクールということもあり、長男次男の周りの子供たちは、2~3か国語を話せる子供がたくさん*1。いつまでたっても英語が上達しない(ようにみえる)2人の息子を見てやきもきすることもあったが、きっと日本に戻ったら英語ができる方に分類されるのだろう。3年くらいの短期の?滞在なら、ベースとなる日本の学習(漢字や計算)を日本の学年に合わせてしっかりとフォローアップしながら、プラスアルファで英語が得意になっていれば、万々歳なのではないか、と最近思うようになっている。オーストラリアに来る前に想像していた「子供が英語ペラペラになったらいいな~」というのは、かなり幻想になってしまったが。親の都合で連れてきているので、無理強いしたくないが、せっかくだから頭が柔らかい今のうちに英語を吸収してほしいという望みは今でも持っている。

 

おまけ2

今日は長男11歳の誕生日だった。昨年に続いて、2年連続ロックダウン中のバースデー。悲しい。規制が緩和されたら公園でバースデーパーティーをしようと計画しているところ…。

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Breadtopのマンゴーケーキでプチお祝い

 

*1:英語がベースでプラス日本語、中国語、韓国語、ギリシャ語など。ちなみに土曜日に補習校があるのは日本語だけではなくて、中国語やギリシャ語の補習校もあって、そういうところに通っている子もいる。また両親が日本人と中華系オーストラリア人?で3か国語話したり、両親が韓国人で家では韓国語、学校では英語と日本語(韓国語と日本語は似ているから吸収が早い!)のパターンなど。英語しか話せないのは、もはや恥ずかしいことなのでは?と思わされる環境。

英語インタビューから学んだ英語表現

昨日と一昨日、9月中に終了したオーストラリア企業へのインタビュー(4人分)のコーディングをまとめて行った。今並行して、既に終了した日本企業のインタビュー内容の分析をしているので、頭の中で共通点と差異のある点を比較しながらNVivoで作業。そういえば、先日NVivoを最新版にしたら、地味にNodeがCodeという呼び名に変わっていた。Grounded theory等で使われる文言に合わせようだ。

 

英語原稿のCodingは日本語原稿のCodingよりも時間がかかる。とはいえ、文字起こしの困難さと比べれば、一旦どっぷりと自分が浸かった文章を見ていくので、そこまでの負担はない。ただ、話者のニュアンスを自分がきちんと理解できているかどうか確認するために、ちょいちょい辞書や翻訳ソフトを使って内容を確認する作業を挟んでいる。

 

文字起こしをするときに自分が知らない単語や使ったことがない英語表現がいくつかあったので、それを以下に書きだしてみようと思う。

 

1.be they ~

一人目のインタビューの時に何度か出てきた言葉。録音を聞いていると明らかにbe theyと言っているが、文法的に?となった。調べてみたらこういう意味らしい。高校で習ったような、習っていないような?会話の中で倒置法使えるようになったらかっこいいけど、やっぱり難しい。

whether they are の倒置。「たとえ〜であろうが」の意味。

https://blog.goo.ne.jp/advanenglish/e/a74ec96674069015ccadc3c95077e165#:~:text=be%20they%20%E3%81%AFwhether%20they,%E3%81%82%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%8C%E3%80%8D%E3%81%AE%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%80%82

実際の発言

You need to be aware of what is expected of corporates in terms of how they actually contribute toward addressing social issues, be they environmental or community issues. 

 

2.plug a gap

ギャップを埋めるという意味。意味自体は分かるけど、plugという動詞を使うという点が勉強になった。音声を聞いていて、プラグって言ってるよな、と思って辞書で調べたら、plug a gapというセットが出てきたので「へえー」となった。自分ならfill the gapと言うだろうけど、言葉のバリエーションを増やすにはネイティブと会話するのが有効なんだな、と思った。

実際の発言

We are still trying to plug a few gaps with targets.

 

3.flash in the pan

一度限りの、みたいな意味らしい。これもflash in the panと言っているよな、と思って辞書で調べたら慣用句として出てきた。この人はやたらと慣用句を使う人だった(もちろん英語ネイティブのオーストラリア人)。

something that happened only once or for a short time and was not repeated

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/a-flash-in-the-pan

実際の発言

It’s not just a flash in the pan thing, it’s a consistent ongoing correlation between (A) and (B).

 

4. back of the envelope

 慣用句第2弾。これは文字通り封筒の裏に書くということで、走り書きのようなことだろうな、と想像がついた。

in a hurried way, without much detail

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/on-the-back-of-an-envelope

実際の発言

It was a very basic back of the envelope kind of stuff. 

 

5. where the rubber hits the road

慣用句第3弾。聞き取れたけど意味が分からなかった表現。

(物事が)本格的に始まるところ;肝心なところ

https://ejje.weblio.jp/content/where+the+rubber+hits+the+road

実際の発言

But where the rubber hits the road, and it’s time to make some disclosures around your progress, that’s probably where the more tricky conversations have been ...

 

6. to the fore

 前面に、という意味。文字にするとわかるんだけど、foreっていう単語、今まで自分では使ったことがなかった。frontと同じような使い方になるのだろうか。インタビュー中に何度か使われていたので、耳に残った。

前面に、目立って、注目を引いて

https://ejje.weblio.jp/content/to+the+fore

実際の発言

..., which is really around bringing the customer to the fore, ...

 

5. galvanise

直訳だと電気をかけて刺激する、亜鉛メッキをかける、という意味が出てくるけど、刺激して動かすみたいな意味らしい。インタビュー中に何度も使われていたので、その企業の中での流行り言葉なんだろうか?

to cause someone to suddenly take action, especially by shocking or exciting them in some way

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/galvanize

実際の発言

We are really galvanised around that purpose. 

 

6.epitomise

初めて聞いた言葉。象徴する、といったような意味らしい。ちなみにこの言葉を使った人はスペイン語ネイティブの人だった。話し言葉スペイン語のアクセントがあったけど、こんな単語が使えるようになるくらい英語に堪能じゃないと、オーストラリアの企業で働くのは難しいのかな、と思った。

to be a perfect example of a quality or type of thing

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/epitomize

実際の発言

These sentences epitomise the idea of what makes (C) exist. 

 

7. Just bear with me for a second. 

少しお待ちください、と言った意味。インタビュー中に関連資料をシェアしてくれることになって、パソコンでその資料を探しているときに使われていた。これは自分もオンライン会議の時などに使えそうだな、と思ってメモっておいた。

 

インタビューをしてみて、ネイティブスピーカー(もしくはネイティブに近い英語話者)と毎日会話していたら、英語力が上がるだろうな、と改めて思った。今の私の生活は会話の99%が家族と話す日本語。博士課程だと授業がなく、その上、2020年に留学をスタートさせてから間もなくコロナが拡がり、博士課程仲間もほとんどできない中で自宅でパソコンに向き合う日々が続くこと約2年。英語に触れる機会は指導教官と話すときくらいしかない。3年留学したらさぞかし英語力が上がるだろうと思っていたが、今のところほとんど変わっていないような気がする。

 

そんな中、オーストラリア企業に英語でインタビューするのが、自分の博士課程留学の中で、一番留学っぽい部分になっているような気がする(コロナさえなければ、Face to faceでインタビューできたのにな…)。私のカタコトの英語で相手には面倒な思いをさせていたりもするが、一歩踏み出してみて良かったとも思っている。10月には4社、11月には3社のオーストラリア企業へのインタビューを控えている。蓋を開けてみれば、10社のオーストラリア企業から協力してもらえることになり、何ともありがたい限り。2つの言語を使って研究するという貴重な経験をさせてもらっている。

メルボルンで地震、公園遊びと久しぶりのビーチ

また1週間ブログが空いてしまった。現在、小学校は春休み中。そして大学職員はロックダウンお疲れ様を名目にRecharge daysと銘打って、今日明日はお休み。ちなみに先週金曜日はAFL(通称フッティー)の決勝戦の前日という、これまたこじつけのような名目で州の祝日。つまり大学の先生たちは5連休。まあ、小中高はスクホリ中だし、大学はMid-semester break中だし、大学の先生だって休みたいよね、という気分でしょう。

 

相変わらずロックダウン中のメルボルンだが、なんといっても先週のビックイベントは地震。先週水曜日、朝9時半くらいだったかな。私はちょうど図書館に行く用事があったので、キャンパスに登校していた。ビルの7階の自分のデスクで作業をしていたら突然揺れが来た。「あれっ、地震??でも、ここはオーストラリアだよなあ。地震なんてあったっけ?」と思ったが、次第に揺れが激しくなったので、怖くなってとっさに机の下に入った。部屋の中には私だけしかいなかった。さすがにこの程度でビルが崩れることはないと思ったが、天井板が落ちてきて怪我をするかもしれないと思った。体感震度は3から4の間くらいか。東京ではたまにあるレベルの地震なので、揺れ自体には慣れたもんだが、オーストラリアの建造物は地震のことを考えて作られていなさそうなので、その点が不安だった。

 

マグニチュード6程度、震源地はメルボルンから200kmくらい?離れた内陸の場所だったらしい。滅多に地震が起きないオーストラリアなので、ニュースも大げさ。周りもWhatsAppが飛び交い、会う人会う人地震の話ばかりしていた。大した被害もなく済んだこともあり、ちょっとした話のネタとしてしばらく盛り上がっていた。

 

メルボルンに住む人だけに通じるジョーク。

「There are now seven reasons to leave the house.」

「How an earthquake from Mansfield was allowed to travel into Melbourne without a permit?」

 

そして、地震の翌日は天気がとてもよく、穏やかだったので、おにぎりを握って息子2人連れて自転車で近所の公園に。ピクニックが許可されるようになったのはありがたい。旅行にしばらく行けなくても、天気さえよければまあまあ楽しめる。今までは冬で寒かったからあまり遊べなかったけど、これからはどんどん外に出かけよう(1日4時間という制限内で)。

 

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この公園は遊具がかわいくて、森の中にあるみたいな雰囲気

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公園内の丘を自転車で走り抜ける

そして、日曜日は待ちに待ったビーチに。行動範囲が5kmから10kmに広がったことで、ぎりぎりビーチが射程に入った。車で20分くらいかな。昼前について、ビーチにシートを拡げて座っていたら、長居できそうだったので近所のスーパーでパンやフルーツを買って海を見ながらランチを食べた。結局2時間超、ビーチでのんびりできた。こういうことで十分幸せを感じられる。ほんと、あとは学校さえ開いてくれれば言うことないんだけどな。

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田舎なので、そこそこ空いているビーチ

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まだ海は冷たいから砂遊びが中心

研究の方はぼちぼち(のろのろ)ペース。ほふく前進している気分。少しずつでも前に進むことが大事というか…。やらないよりはやるほうがマシというレベル。こんな状況なので、博士号は予定していた3年ではとれないかもしれないが、それでも研究は続けていけば良いので、目の前のことを少しずつでも進めていこうと思っている。

 

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近所のJapanese cafeで抹茶ラテを買ったら、本当の抹茶の味がして美味しかった
スタバの抹茶ラテとは抹茶の濃さが全然違う

 

子供たちの春休み開始、ロックダウンの出口発表

色々書きたいことがたまっているのに、ブログを書きたいモードにならなくて間が空いてしまった。とりあえず新しいことから。今週から子供たちのスクールホリデー(略してスクホリ)開始。ロックダウン中だからできることは非常に限られている。もともと、Grampians National Parkに3泊で旅行する予定を立てていたが、当然キャンセル。でも移動できる範囲は自宅から5kmから10kmに拡大され、運動の他にレクリエーション(ピクニックなど)を目的とした外出も許可されるようになり、時間は2時間から4時間になった。10km半径になるとビーチが圏内に入ってくるので、半年ぶり?にでもビーチに行きたい。とりあえずこの範囲の中で楽しめることを見つけるしかない。

 

とは言っても、最近1週間は天気が悪すぎる。冬に逆戻り。今日も雨の予報。気温は10度前後という寒さ。台風並みの風が吹いて嵐のような日もある。うまくいかない。晴れていても強風。先週金曜日にインタビューのためにキャンパスに出かけたが、自転車に乗っていたら突然の横風でなぎ倒されそうになり、とっさに自転車を降りた。結構怖い思いをした。メルボルンの天気はいつも変だが、特に春はおかしいのかも。

 

最近子供たちのことを記していなかったので、Term 3の出来事を書いておく。Term 3は10週間あったが、そのうち学校に行けたのは2週間のみ。8週間は自宅学習。ちなみに昨年はTerm 3は10週間全て自宅学習だった。今回、ニュースでもよく目にしたし、自分の周りでもあったことは、子供のメンタルヘルス。昨年のロックダウンではDVがよく話題になっていたが、今回は子供たちのメンタルヘルスが非常に問題視されていた。私も身近に感じた。

 

実際、子供たちが通っている小学校でも、何人かがメンタル不調になっていたようだ。統計を取っているわけではないが、色々なところから入ってくる情報から考えると、一クラス(20~30人)に1~2人の子供がメンタルの不調を顕在化させているように思う。実際、長男の友達でも気持ちの問題で自宅で勉強できなくなり、医師にレターを書いてもらって学校に登校できるようにしてもらったケースもある。ロックダウン中、親の仕事の関係で自宅学習できない子供、障がい児やvulnerableな子供(適切な日本語がない)は学校に行くことが許可されている。ちなみに学校に行ったとしても勉強を教えてもらえるわけではなく、自宅学習と同じで与えられた課題を自力で進め、担任の先生に提出するという形。別のケースでは、担任の先生から「クラスに1人、うつ症状を示した子供がいるから、あなたの家庭の子供にも不調がある場合は、先生に相談するかカウンセリングを受けてください」というお知らせが来たり。他にも、子供がふさぎ込んでいるから、(州のルールでは許可されていないけど)偶然を装って公園で友達と会わせてくれないかという話を聞いたりもした。これ全部小学生の話。

 

この6回目のロックダウンは子供たちへの影響が顕在化したように思う。大人もつらいけど、子供たちにしわ寄せが行き過ぎている。我が家の場合は、長男は比較的ハッピーな感じで、英語がわからず癇癪を起すこともしばしばあったが、勉強のハードルを下げていたこともあって、メンタル面は大丈夫そうだった。真冬なのに半ズボンを履いて毎日夕方2時間公園で遊んでいた。友達と電話しながらNitendo Switchを一緒にやったり、ZoomでYoutubeを見せ合ったり。一方、次男はちょっと危ない感じだった。最後の2週間、自宅学習をやろうとしても向き合えない。得意な日本語もやりたくない。そんな状態だったので、学期の最後のアセスメントも散々。普段ならちゃんとできることが、気分のせいで全然できない。もう机に向かって勉強できないメンタルの状態。普段なら100点取れるような課題でも、最初の1~2割をやるのに精いっぱい。仕方なくその状態で提出。無理してやらせるよりも、先生に状況を知ってもらうことも必要な気がしたし、正直子供がメンタル疾患になるくらいなら、勉強なんて二の次で良いと思った。

 

そして今週から春休み。ホームスクーリングがないだけ、子供も大人も少しリラックスできる。私自身も怒りの感情、イライラや焦りがましになる。抜け目ない長男は、春休み中、僕は暇だ、仕事を邪魔されたくなければこのおもちゃを買ってくれ、と脅してきた。もちろんそんな言い分は聞かない。そういうのは脅迫と言うんだよ、欲しいなら自分の小遣いで買えば、と返す。長男はたくましい。

 

そしてロックダウンの出口までのロードマップが一昨日に発表された。ABCニュースのLive放送をYoutubeで視聴。取り急ぎ、最大の関心事である小学校の再開も事細かに含まれていた。16歳以上のワクチン接種率の進捗に合わせて段階的に規制が緩和される。小学校については、10月18日ごろからPrepと小1~2年生が開始。ただしPrepは月~水の3日、小1~2は木金の2日のみ。そして10月26日ごろから他の学年も段階的な登校が開始される。

 

ここで混乱が生じている。学年によって登校できる日が決まっている。

  • Prep 月~水
  • 1-2年生 木、金
  • 3-4年生 火、水
  • 5-6年生 木、金

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https://www.coronavirus.vic.gov.au/victorias-roadmap

 

うちの長男は5年生だが、4/5という複合クラスにいる。1クラスの中に4年生と5年生の両方がいるが、どうするのだろうか?学校も悩んでいるかもしれない。できれば、5年生の登校日に合わせてもらえると、1年生の次男と同じ日に登校できて、我々(私と夫)は木曜日と金曜日がキッズフリーデイ(仕事に集中できる日)になる。そうでない場合、登校する子供用に弁当を週4で作りつつ、すべての日で子供のどちらか、もしくは両方が自宅学習ということに。普段そこまで顕在化していないが、子供がたくさんいればいるほどロックダウン中の親の負担は増える。これじゃあまり意味ないなあ、と思ったけど、きっと子供のメンタルヘルスを考えて、かなりリスクを取った施策な気もするので、文句言えない。週に2日だけでも登校できれば、多くの子供たちは気持ちが明るくなると思う。

 

そして11月5日頃になれば、すべての学年がすべての曜日で登校できるようになる見込み。あくまで見込みなので決まっているわけではないが、光が見えてきたのはうれしい。学校さえ開いてくれれば、私もパートタイム学生からフルタイム学生に戻ることができる。そうなるまであと1か月半か…。まだ先が長いなあ。