40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

英語インタビューから学んだ英語表現

昨日と一昨日、9月中に終了したオーストラリア企業へのインタビュー(4人分)のコーディングをまとめて行った。今並行して、既に終了した日本企業のインタビュー内容の分析をしているので、頭の中で共通点と差異のある点を比較しながらNVivoで作業。そういえば、先日NVivoを最新版にしたら、地味にNodeがCodeという呼び名に変わっていた。Grounded theory等で使われる文言に合わせようだ。

 

英語原稿のCodingは日本語原稿のCodingよりも時間がかかる。とはいえ、文字起こしの困難さと比べれば、一旦どっぷりと自分が浸かった文章を見ていくので、そこまでの負担はない。ただ、話者のニュアンスを自分がきちんと理解できているかどうか確認するために、ちょいちょい辞書や翻訳ソフトを使って内容を確認する作業を挟んでいる。

 

文字起こしをするときに自分が知らない単語や使ったことがない英語表現がいくつかあったので、それを以下に書きだしてみようと思う。

 

1.be they ~

一人目のインタビューの時に何度か出てきた言葉。録音を聞いていると明らかにbe theyと言っているが、文法的に?となった。調べてみたらこういう意味らしい。高校で習ったような、習っていないような?会話の中で倒置法使えるようになったらかっこいいけど、やっぱり難しい。

whether they are の倒置。「たとえ〜であろうが」の意味。

https://blog.goo.ne.jp/advanenglish/e/a74ec96674069015ccadc3c95077e165#:~:text=be%20they%20%E3%81%AFwhether%20they,%E3%81%82%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%8C%E3%80%8D%E3%81%AE%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%80%82

実際の発言

You need to be aware of what is expected of corporates in terms of how they actually contribute toward addressing social issues, be they environmental or community issues. 

 

2.plug a gap

ギャップを埋めるという意味。意味自体は分かるけど、plugという動詞を使うという点が勉強になった。音声を聞いていて、プラグって言ってるよな、と思って辞書で調べたら、plug a gapというセットが出てきたので「へえー」となった。自分ならfill the gapと言うだろうけど、言葉のバリエーションを増やすにはネイティブと会話するのが有効なんだな、と思った。

実際の発言

We are still trying to plug a few gaps with targets.

 

3.flash in the pan

一度限りの、みたいな意味らしい。これもflash in the panと言っているよな、と思って辞書で調べたら慣用句として出てきた。この人はやたらと慣用句を使う人だった(もちろん英語ネイティブのオーストラリア人)。

something that happened only once or for a short time and was not repeated

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/a-flash-in-the-pan

実際の発言

It’s not just a flash in the pan thing, it’s a consistent ongoing correlation between (A) and (B).

 

4. back of the envelope

 慣用句第2弾。これは文字通り封筒の裏に書くということで、走り書きのようなことだろうな、と想像がついた。

in a hurried way, without much detail

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/on-the-back-of-an-envelope

実際の発言

It was a very basic back of the envelope kind of stuff. 

 

5. where the rubber hits the road

慣用句第3弾。聞き取れたけど意味が分からなかった表現。

(物事が)本格的に始まるところ;肝心なところ

https://ejje.weblio.jp/content/where+the+rubber+hits+the+road

実際の発言

But where the rubber hits the road, and it’s time to make some disclosures around your progress, that’s probably where the more tricky conversations have been ...

 

6. to the fore

 前面に、という意味。文字にするとわかるんだけど、foreっていう単語、今まで自分では使ったことがなかった。frontと同じような使い方になるのだろうか。インタビュー中に何度か使われていたので、耳に残った。

前面に、目立って、注目を引いて

https://ejje.weblio.jp/content/to+the+fore

実際の発言

..., which is really around bringing the customer to the fore, ...

 

5. galvanise

直訳だと電気をかけて刺激する、亜鉛メッキをかける、という意味が出てくるけど、刺激して動かすみたいな意味らしい。インタビュー中に何度も使われていたので、その企業の中での流行り言葉なんだろうか?

to cause someone to suddenly take action, especially by shocking or exciting them in some way

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/galvanize

実際の発言

We are really galvanised around that purpose. 

 

6.epitomise

初めて聞いた言葉。象徴する、といったような意味らしい。ちなみにこの言葉を使った人はスペイン語ネイティブの人だった。話し言葉スペイン語のアクセントがあったけど、こんな単語が使えるようになるくらい英語に堪能じゃないと、オーストラリアの企業で働くのは難しいのかな、と思った。

to be a perfect example of a quality or type of thing

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/epitomize

実際の発言

These sentences epitomise the idea of what makes (C) exist. 

 

7. Just bear with me for a second. 

少しお待ちください、と言った意味。インタビュー中に関連資料をシェアしてくれることになって、パソコンでその資料を探しているときに使われていた。これは自分もオンライン会議の時などに使えそうだな、と思ってメモっておいた。

 

インタビューをしてみて、ネイティブスピーカー(もしくはネイティブに近い英語話者)と毎日会話していたら、英語力が上がるだろうな、と改めて思った。今の私の生活は会話の99%が家族と話す日本語。博士課程だと授業がなく、その上、2020年に留学をスタートさせてから間もなくコロナが拡がり、博士課程仲間もほとんどできない中で自宅でパソコンに向き合う日々が続くこと約2年。英語に触れる機会は指導教官と話すときくらいしかない。3年留学したらさぞかし英語力が上がるだろうと思っていたが、今のところほとんど変わっていないような気がする。

 

そんな中、オーストラリア企業に英語でインタビューするのが、自分の博士課程留学の中で、一番留学っぽい部分になっているような気がする(コロナさえなければ、Face to faceでインタビューできたのにな…)。私のカタコトの英語で相手には面倒な思いをさせていたりもするが、一歩踏み出してみて良かったとも思っている。10月には4社、11月には3社のオーストラリア企業へのインタビューを控えている。蓋を開けてみれば、10社のオーストラリア企業から協力してもらえることになり、何ともありがたい限り。2つの言語を使って研究するという貴重な経験をさせてもらっている。