留学準備の中で、一番時間も労力もかけたのが、研究計画書(Research proposal)の作成。普通に考えて、この内容が外からResearch degreeとして学生を受け入れる判断の最も重要な書類の一つになるはず。(修士から連続して博士に行く学生を除く)
CVは自分の過去の記録であるのに対して、Research proposalは未来の自分についての書類と考えている。受け入れ側の立場で考えてみると、自分の時間と労力を使って、他人をsuperviseするとなったときに、背景の知識をすでに十分持っているか、研究テーマがしっかりしており独自の視点が含まれているか、研究テーマは3年間で終了する見込みがあるほどに絞り込まれているか、などをチェックしたいと思う。
私の場合、実務領域で背景知識も十分あった上に、自分が興味を持つ研究テーマを見つけており、切り口はよいと考えていたので(むしろこのテーマをほかの人が先にやってしまわないか、心配になるほど)、Research proposalの作成はそんなに大変ではないかと思った。
しかし、これは間違い。Research proposalは計画書とはいえアカデミックな文書として、既存研究の分析をきちんと行わないとスタート地点にすら立てない。Coursework修士の際に嫌ほど書いたEssayを思い出す(テーマの文献をしこたま読み込み、自分なりに論点整理を分析を行う)。
ということで、まずは文献調査が必要になる。大学や研究機関に所属しているわけではないので、論文を読むために、自分で論文提供サービスに申し込んだ。以前の記事で書いたように、Google scholarとリンクしているDeepdyveというサービス。
最初の2週間はトライアルでフリー、その後、月ごとに料金が発生する仕組み。かなり多くのジャーナルをカバーしており、論文を読んだり、印刷したりできる。比較検討していないが、とりあえずトライアルがあったのでこちらに登録して論文を読み始めた。
手順としては、Google scholarでキーワード検索し、そこで表示される関心がある論文の中でDeepdyveで読めるものがオレンジ色で表記される。これをクリックして読む、という流れ。受け入れ指導教官リストを作成する際にいくつか目に留まっていた論文はあったため、これらを読み始めることとした。