40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、11月に博士号取得。現在は東京にある外資系企業で勤務。

大学と指導教官を探す その5

大学と指導教官の候補がいくつかに絞り込まれたら、次に優先順位をつけていく。

 

以下が私が絞り込んだ大学のリストと優先順位と内容(実際にはこれに紐づく指導教官名もあるがブログでは割愛)。なお、私の研究テーマは、ほぼ経営学部(Business School)の内容に分類されるが、社会学部の側面も含まれているため、両方の側面をわかっている教授や両方の側面からアドバイスがもらえる体制になっている大学が選ぶ時のポイントの一つになった。

 

1.University of Queensland(オーストラリア)

・研究者が多数在籍しており、中でもかなり興味がある論文テーマを書いている教授が在籍。その教授の教え子たち(他の大学でAssociate professorなどをしている)の論文も自分の関心テーマに近い

・異なる学部の教授2名から、Co-superviseされているケースが複数見られる(経営学部と社会学部の教授から同時に指導を受けるなど)

・博士課程が3年間を基準としている

ブリスベンは、学部生の時に1年間交換留学しており、なじみがある街

 

2.Monash University(オーストラリア)

・自分の関心テーマを取り扱っている先生の経歴が、自分と同じように社会人歴が10年以上あった上で、博士課程に行き、現在はAssociate professorをしている

・博士課程が3年間を基準にしている

メルボルンは旅行でしか行ったことがないが、オーストラリアなので住むイメージがつく

 

3.University of Bath(イギリス)

・論文検索でたびたび引っかかる教授が在籍(関心テーマの研究をしている)

・イギリスだが田舎なので住みやすいような気がする

・MphilのコースはHPでわかったがPhDへの申請がよくわからない

 

全体として10校程度をエクセルのリストに挙げ比較検討しながら、自分の中での優先順位を自問し、絞り込んできた。当初考えていなかったが、大学を並べて検討する中で、以下の条件を新たに追加していた。

 

・2年は研究期間として短いので、3年間(会社の休職制度のMax期間)いきたい

・3年間でPhDをとれるところと、最低4年必要としているところがあるが、せっかく行くなら2年間でMphilをとるコースよりも、3年間でPhDにチャレンジできるところが良い(この条件で残念ながら候補リストに残らなかった大学がいくつかある)

・夫と子供2人を連れて生活することになるので、治安や家族の過ごしやすさも考慮する

・この年になっての大学院留学であり、今後アカデミアでのキャリアを積むことを決めているわけではないので、大学名(ランキング等)は参考程度

 

こうしていくと、3年間でPhDコースを準備していて、自分の関心テーマの研究をしている先生がいるオーストラリアの大学が上位にきた。

このプロセスを通じて改めて、自分は研究するというだけでなく、オーストラリアで生活したい、家族にもオーストラリアでの生活を経験してほしい、という気持ちも動機の一つとして持っていることを確認した。(独身もしくは結婚しても子供がいない状態だったら、オランダやイギリスを選んでいたような気もする。)

 

もちろん研究をしに大学院にいくわけだけど、研究だけを24時間365日×3年するわけではない。自分の人生の残り時間の3年間を使う場所を選ぶ、という観点もある。大学を選びながら、「自分がこの先どういった暮らしをしたいのか」「子どもの小学生時代を過ごす場所はどこが良いのか」という視点も絞り込みに大きな影響を与えていた。