40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、11月に博士号取得。現在は東京にある外資系企業で勤務。

ケーススタディの完成、寄稿、2年目審査

久しぶりに研究の話。この1月は珍しく色々な動きがある。タイトルにもあるように3件について。

 

ケーススタディの完成

昨年の初め頃に、購読しているメールマガジンで流れてきた情報に、ケーススタディの著者を募集というのがあった。いつもはメールマガジンを読み飛ばすのだが、たまたま目に止まって、やってみたいな、と思った。メルマガは私の研究&実務分野にいる世界中の研究者や実務者が購読しているが、たまたま呼びかけ人がオーストラリアのブリスベンにある、私が学部の時に交換留学で滞在した大学だったので目に止まったのかもしれない。

 

概要を送ってOKが出て、それから数か月間、博士課程研究の合間(主に週末)に情報収集と執筆。ロックダウン中は時間を見つけるのに苦労し、やめようかとも思ったが、なんとか少しずつ続けた。事例の対象は2社目に働いた会社にいた時に知った産廃処理会社。事例の会社に確認してもらうために、原稿は最初日本語で作成。ホームページから問い合わせをして、無事に社長の許諾も得ることができた。それを英語に直して、校正会社に見てもらい、取りまとめの先生に提出。いくつか修正や追加の提案があり、それらを反映して最終化したのが12月。

 

年末に他の著者も同時に宛先に入れたメールにて、1月に最終稿を出版社に送るので、出版社のフォーマットに沿って体裁を整え、経歴なども追加するようにと言われた。この作業の締め切りは来週末。ほとんど終わっているが、あと一息で手離れする。どうやらケーススタディは私も入れて5人が参加したみたいで、国も日本(私)、ドイツ、オーストラリア、アルジェリアとかなりグローバルなよう。本が出来上がるのが楽しみ。ケーススタディを書いてみて思ったのは、私は論文よりもこういう書き物の方が書いていて楽しいなあ、ということ。論文も最終的には自分で読んで楽しいものが書けていると思うが、ケーススタディのような文章の方が得意な気がする。博士課程とは関係ないプロジェクトなので、指導教官にはこのことについて何も伝えていない。本ができたらシェアしようと思う。

 

寄稿

これはちょっとした依頼。昨年入会した日本の学会の学会報に海外の様子を紹介するコーナーができたようで、その第1回目の依頼が学会長から直接来た。日本語の文字数800字という短めの文章。自由に書いて良いということなので、昨夜、風呂上りから寝る間の隙間時間にさらっと初校を書いて、今日それを直した。改めて感じた当たり前な事。日本語だと文章を書くのが楽だなあ…。次生まれ変わるときには母国語が英語の国の人に生まれたい。生まれながらにして自分の母国語が世界で使われる言葉というのは、世界を舞台に働くときに何倍も得をしていると思う。

 

2年目の審査

これは重たい話。博士課程の2年目の審査を3月初に設定。その2週間前にレポートを提出する必要がある。レポートの長さは20,000~25,000 words。研究の概要、これまでの進捗と今後の予定の他に、博論に入れるチャプターを2つ添付する必要がある。多くの人がメソドロジーとファインディングのチャプターを入れるとのことで、私もそれに倣うつもり。

 

メソドロジーは一昨年に初校は完成しているものの、それから実査をすることで変化もあったので書き直し、追加が必要になる。また1年目の審査で研究アプローチとして採用しているInterpretivismについて深掘りするようにというアドバイス社会学の先生から受けてしまったので、その部分をちゃんと勉強し直して補強する必要がある。

 

ファインディングのチャプターは、今週提出した10,000 wordsのカンファレンスペーパー(今後ジャーナルに提出するためのもの)をベースにすればよいと考えているが、これも博論に入れ込むチャプターとしてもう少し内容を充実したものにする必要がある。これらについて来週の水曜日に指導教官に相談する予定。

 

調べてみたら、昨年も3月初に1年目の審査をしているが、そのためのレポートは1月12日にファーストドラフトを指導教官に提出しているので、今年は少し遅れている。とはいえ、昨年は余裕ありすぎのスケジュールだったので、今もそんなに心配はしていない。1月中は子供を週3でホリデーケアに預け、残りの2日を夫と交代で子守しているので、週に4日しか稼働できないが、ロックダウン中と比べたらまだ時間があるので、大丈夫だろうと思っている。本当はもう一つ、来週ペーパーを出したい学会があったが、それは間に合わない。昨年のロックダウンで、全体的にスケジュールに余裕がなくなり、収集したデータ(オーストラリア企業対象のインタビュー)の分析が遅れているため。恨めしいが仕方がない。

 

来年の今頃は博士論文を仕上げているはず、もしくは日本に帰国している可能性もあるくらいなので、できるだけ今年のうちに学生らしいことや研究関連をたくさん経験しておきたいと思っている。でも人生は研究だけではないから、オーストラリアで過ごす最後の1年を家族で楽しみたい気持ちも大きい。2020年と2021年よりはコロナに翻弄されない年になることを祈っている。

 

そんな今日は子守デー。昼過ぎに最寄りの市民プールに行ったら、Staff issuesにて1時半でクローズとのこと。スタッフの誰かがコロナになったのか濃厚接触で隔離なんだろう…。Staff shortageがこんなところにも来ている。次男の友達と約束をしていたので、その旨を友達のお母さんにテキストメッセージし、別のプールに場所を変えて集合。長男の友人も連れて総勢子供5人、大人2人で出かけた。次男は日本人の友達があまりいなくてオージーの友達がいる。今日もオージーの友達との約束。私はお母さんと話をして無料英会話学習になって良い。

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大人も子供も水着で行って水着で帰ってくる市民プールスタイル