アメリカ出張の続き。
出張の2日目(到着後からカウントすると3日目)は、そんなにタフなスケジュールではなく、実務担当者同士で具体的な話を詰めていく。3年半くらい一緒に仕事をしているアメリカ法人の担当者に、3年間休職することを伝えたら「友達としていなくなるのはさみしいし、実務上もあなたがいなくなって日本との間で両方の事情を分かって対応してくれる人がいなくなると、今後の仕事がうまくいくか不安」と言われた。確かに彼女とは仕事以上の個人的な関係を築いてきていたが、「友達としていなくなるのはさみしい」というのが先に来るのが、ラテンアメリカ出身の人らしく、人情深いと思った。この仕事を通じて、グローバルでの調整業務を嫌というほど経験したが、このように言ってもらえるようになったのは嬉しい。彼女は12月に東京に出張に来る予定があるので、まだもう1度会える機会がある。
この日も無事終了して、そのラテンアメリカ出身の同僚と彼女の下についているトレーニーの日本人の子と一緒にガールズディナーに。おいしいイタリアンのお店に連れて行ってくれて、色々と話をした。そしてホテルまで車で送ってもらい、別れを告げる。
翌朝は飛行機が7時なので、ホテルを5時半ごろ出発する。時差ボケもだいぶましになったせいか、5時間くらいまとめて眠れて、少し回復。国内線で乗り継ぎのシカゴまで。シカゴでは雪交じりの雨が降っておりとても寒い。一緒に出張した部長はビジネスクラスのため、ラウンジに入る権利があり、1人まで連れて入れる(航空会社のステータスのせいかもしれない)。一緒について入り、朝食をいただく。時間のせいか、ラウンジの半分くらいは日本人のビジネスマン。ホテルよりも数段格上のビュッフェで朝食をいただくとともに、朝からシャンパン(not sparkling wine but real Champagne)を飲む。日本は夜なのでOKだよね、ということにして。
ちなみに、アメリカへの出張の飛行機代は、課長以下はエコノミーで20万円程度、部長以上はビジネスクラスで100万円程度。海外出張時、部長は課長5人分のパフォーマンスを上げないといけないよね(私は部長ではありません)。こういった特典も会社のお金なので、ちょっと変な気がするけど、部長以上はみな当たり前のように享受しているので、だんだん慣れてくるんだろう。飛行機乗ると、この世の中は資本主義をベースにした階級社会だな~ということを実感する。お金を余分に払うだけで、まるで自分が偉い人のように勘違いできる仕組みになっている。お金で買えるものって色々ある。
最後はちょっと僻みっぽくなったけど、そんなこんなで最後のアメリカ出張は終わり。帰りの飛行機は爆睡、シカゴから成田まで13時間半かかるけど、気づいたら残り5時間くらいになっていた。映画は2本見た。ラッキーなことに10月31日なのにプログラムが11月のものになっていて、見た映画は以下の2本。どちらも面白かったです。
新作のOnce upon a time in Hollywood. レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが初めて共演したということで話題作。監督はタランティーノ。今年亡くなってしまったルーク・ペリー(ビバリーヒルズ高校白書のディラン役)も出ている。映画として面白かった。ディカプリオもブラッド・ピットもおじさんになったけど、さすがに演技は引き込まれるし、やっぱりかっこいい。展開とオチに満足しました。
もう1本は、ウィル・スミスの「素晴らしきかな、人生」。こちらは2017年の公開映画だったようだ。普段なかなか映画を見に行く時間を作れないので、2本も見られて満足。
赴任するかもしれなかった場所への最後の出張だったけど、今回行ってみて「ここに住みたい」という気持ちに全然ならなかったので、選択は間違っていなかったことを確信。悪い場所ではないけど、自分の残りの人生のうちの3年間を過ごしたい場所ではない。そんな視点でも得るものがあった出張だった。