40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

2022年の振り返り、2023年について

1月も半分過ぎた。せっかくブログを書いているのに、これまで私はあまり年初に抱負や目標を書き記していない。その理由は自分で分かっている。このブログは留学の準備から実際の留学生活について綴っているが、2020年、2021年と留学生活の大半がコロナによりめちゃくちゃにされた。年初に具体的な見通しを立てても、それが自分にはどうしようもない外的要因により狂わされると、必要以上にストレスになるから、あまり遠くのことは考えないようにしていた。

 

2020年、2021年は、今を生きることに集中していた。普通に日々を送っていても、政府から突然翌日、ひどい時には数時間後から、外出禁止と言われ、子供たちの学校も閉じて、計画通りに事が進まない、という経験を6回もした。いつ自分の自由が制限されるのか分からないし、いつ自分の研究時間よりも子供のホームワークのサポートを優先しなくてはならないことになって、博士学生としての責務を果たせなくなるか分からない、という感覚を今でも持っている。だから、張り切って1年分の野心的な目標を作ったり、それで自分を縛りたくないと思った。

 

2022年はオーストラリアで一度もロックダウンを経験しない記念すべき年となった。それ自体、とても良かったと思っている。一方、1月に息子2人、8月に自分がコロナになった。だからコロナと無縁の生活を送れたとは言えない。それでもオーストラリアで過ごした3年間の中で、一番良い1年だったことは間違いない。前置きが長くなったが、簡単に振り返ってみたい。

 

2022年の振り返り

【研究面】

  • 3月に博士課程2年目の審査をパス、12月に博士課程3年目の審査(前倒し)をパス
  • 学会発表:3件、学内シンポジウム発表:1件、ビジネスカンファレンス発表:1件、その他プレゼン:2件
  • 論文投稿:2件(英文1件は当初提出ジャーナルにリジェクト⇒書き直して別ジャーナルに再投稿中、和文1件は査読コメントを反映した修正版を提出)
  • 書籍のチャプター出版:1件

3年目の審査を3か月も前倒ししたのがきつかった。8月~12月は毎月何かしら英語のプレゼンをしていて疲れた。後半頑張りすぎた。博士課程のプロジェクトとは関係なく、2021年に地道に進めた個人プロジェクトが書籍のチャプターとして出版されたことは嬉しかった(しかも英語の書籍)。

 

【仕事面】

  • 大学学内でアルバイト(試験監督、障がいがある学生のためのNote taking)
  • 個人コンサル(スポットコンサル)6件
  • オーストラリア企業(本社イギリス)からの仕事のオファーを受ける
  • 休職中の日本の会社から、復職先について打診を受ける
  • ヘッドハンティング会社(日本)から連絡があり、キャリアパスについて意見交換

アルバイトではオーストラリアの時給の高さの恩恵を受けた。家族旅行の費用はほとんどバイト代から出せた。後半、キャリアについて色々なことがありすぎて悩みまくった。とりあえず3月末に帰国して4月から復職することにしている。その件はまた別の記事に。意外と日本のヘッドハンティング会社とのミーティングが面白かった。

 

【プライベート】

  • 両親と2年8か月ぶりに再会、3世代でエアーズロックに旅行
  • 国内旅行を合計6回(Vic州内3回、NSW州、SA州、NT州)
  • シティ近郊の有名カフェ巡りや日帰り旅行など
  • コロナ罹患、東京で宿泊療養
  • メルボルンで昔の同僚(日本から出張)やオンラインで知り合った仲間と会合
  • オンライン英会話Camblyを2月から開始して継続中(173レッスン、87時間)

それまでの2年と比べて圧倒的に良いことが多かった。元気な両親と一緒にオーストラリア旅行ができて良かった。

 

2023年について

2023年は私にとって、Transitionの1年になる。

  • オーストラリア ⇒ 日本
  • 学生 ⇒ 会社員
  • 20年間慣れ親しんだ専門分野 ⇒ 自分が専門知識を持たず、世の中的にも新しい領域

 

1年まるまるかけて、焦らずにこのTransitionを進めたいと思う。自分にとって一番新しいことは、3点目の専門領域の転換。それと比べれば、オーストラリアから日本に生活の場を移すことは大したことではないように思える(今のところ)。自分にとって、新しい分野が面白いと思えるか、そこで私の強みが活かせるのか、今は分からないが、たまには降ってきた話に乗っかってみるのも悪くないかな、と思っている。つまらないと思ったら、いつでも元の分野に戻るつもり。

 

それと関連しているが、今、キャリア開発という分野に強い関心を持っている。自分自身が昨年、キャリアについて大いに悩んだことも関係しているが、思い返してみるとこれまでの人生で、人のキャリアヒストリーについて聞くのがとても好きだった。例えば、所属している会社の役員と会食した時、その役員の新入社員から役員に至るまでのジャーニーを聞くのが楽しい。全く違う分野の人と飲んだときも、その人の仕事の話を聞くのが楽しい。ママ友とも子供の話よりも仕事の話をする方が楽しい。キャリアは自分の専門分野ではないけど、関心を持っている分野である。次の仕事はそれに少し関係する内容なので、帰国したらその分野の本を買いだめして勉強したい。

 

2023年、唯一の目標は、博士論文を仕上げて提出すること(何月になるかは不明)。投稿論文を1本書けたらなあ、とは思っているが、上記の勉強もしたいので(あわよくば関連する国家資格も取りたいと思っている)、何を優先するかはその時の気分で。あとは日本国内を旅行したい。経県値なるマップを作製したら、全然東北地方に行っていないことが明らかに。美味しいもの食べに東北を旅したい。

 

意外と行っている?

 

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと