40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。

ビジネスカンファレンスに参加

先週の木曜日にメルボルンシティで開催されていたビジネスカンファレンスに参加した。主催者は私に仕事のオファーをしてくれた企業。その時の話は以下に。

 

fourty.hatenablog.com

 

ブログにはちゃんと書いていなかったが、このオファーについての結論はほぼ出ていて、今のところ、予定通り4月に日本の会社に復職する予定。2か月くらい前の話だけど、それからずっと色々考えたり、情報を取得したり、メルボルンの会社と面談したり、メールしたり、日本の会社とメールしたり、キャリアカウンセリング受けたり、10人近くの人に相談したりと、やったことは色々ある。また整理して別の記事に書きたいと思う。

 

話をカンファレンスに戻す。もともと仕事のオファーを受けたときに、カンファレンスの話も少ししていた。研究内容についてプレゼンしてみない?というお誘い。その後、ブログにも書いているように博論がめちゃくちゃ大変になってきて、しばらくカンファレンスの話は放置。仕事のオファーの件について、一旦保留にしましょう、というメールのやり取りをしているときに、カンファレンスについても3分間のショートプレゼンテーションのビデオをまだ募集しているから良かったらどうぞ、と言ってくれていた。

 

自分の中ではその頃、日本に戻るモードになっていた。博論をそれまでに終わらせることが優先度の最上位に来ていて、この会社やカンファレンスのことは後回しにしていたが、カンファレンスまで1週間を切ったとき、「やっぱり今後のためにも何かしらのつながりは持っておいた方がよい」と思い立ち、急遽メール。まだビデオが間に合うかどうかを聞いてみた。

 

担当者から、(間に合うかどうか分からないけど)ビデオを出してくれたらプログラムのどこかにフィットさせるようベストを尽くします、との回答。それと同時にチケットのことも聞いていたが、通常3万円程度かかる参加費を招待扱いで無料にしてくれるという。ビデオを出します!と宣言。そのやり取りをしていたのが金曜日。翌日土曜日は終日、日本語補習校(土曜校)のイベントで朝から夕方までボランティアという名の肉体労働。翌日日曜日、運が良いことに子供2人をママ友が預かってくれたので(前回、うちがその家族のボーイズ2人を預かったため)、プレゼン資料の作成、Zoomを使った録画、動画ファイル作成、送付と3時間くらいで終わらせることができた。

 

日曜日の午後に担当者にメールしたら、何と返信が…。日曜日に仕事してるみたいだった。ビデオはこれで良いとのこと。チケットも送ってくれた。翌日月曜日の午後になって、実は他のビデオに全部字幕がついているから、字幕を付けられないか?と聞かれた。動画編集なんてほとんどやったことがないので、火曜日の朝に急いで動画編集アプリを検索し、よさそうなアプリを1か月分購入。3分の動画に字幕を付けるのに2時間くらいかかった。初めてやる作業なので疲れた。無事字幕が付いたので、ファイルを再度送付。

 

カンファレンスは2日後の木曜日だった。プログラムが前日に送られてきて、参加企業のリストを見ていたら、私が休職中の日本の会社の名前をみつけた。元上司にカンファレンスの情報をメールしていたが、部門内に展開してくれていたようだった。3万円もかかるのに、参加してくれたことが嬉しい。カンファレンスはAPACを対象にしていて、メルボルンの現地とオンラインのハイブリッド型で開催。

 

カンファレンス当日の木曜日の朝、次男が中耳炎になるというトラブル。シティに行かないといけないのに、朝からバタバタ。日本人の看護師ママ友にアドバイスを仰ぎ、その方が勤務しているGP(自宅から最寄りのGPでもある)に無理やり?朝イチで予約をねじ込んでもらって、急いで学校に遅刻の連絡をし、バタバタと出勤。長男は自転車で小学校に、次男は夫が車でGPに連れて行ってくれた。ものすごい連係プレー。日本人の看護師の方がいるGPが近くにあって本当に助かる。と言っても、実は医療サービスを受けるのはこれが初めて。家族分で4年分、100万円くらいのOSHC(学生保険)を支払っているが、ようやく100分の1くらい取り返せそうだ。お金がないと思われたのか分からないが、ドクターが診療費を半額くらいにしてくれて、本来なら75ドルかかるのが41ドルだった。友人割引?処方箋をもらって薬局で45ドルの薬を購入。夫は英語ビギナーレベルだが、移民が多い場所なので、医者も薬剤師もめちゃくちゃゆっくり、シンプルな英語で話してくれたから良かった、とのこと。

 

その報告をメールでもらいながら、シティまで電車で移動。カンファレンスの受付を済ませたら、ビルの中のカフェでコーヒーをもらってきてください、とのこと。一般のカフェだったが、カンファレンス参加者はロゴ入りのタンブラーに好きなコーヒーを注文することができた。ここぞとばかりにオーツラテを購入。待っていたら、他の参加者から話しかけられた。結構びっくり。その人もたまたま名札に書いてある所属先が別の大学(RMIT)になっていた。学生ではなくて職員とのこと。なんと!その会社で来年からコンサルとして仕事すると言ってきた。

カフェの前でコーヒーを待つカンファレンスの参加者

100人以上の参加者がいる中、偶然巡り合えるってすごい。募集していたポジションの一つはこれで埋まったんだな、となぜか少しホッとした。年齢は30代前半くらい。メルボルン出身のオーストラリア人。雰囲気がすごく良い女性だった。私が今PhDをやっていることは話したが、その会社からオファーを受けたことは言わなかった。彼女は今は全然別の仕事を大学でしているけど(学生課のようなところ)、ロックダウン中にオンラインコースで関連分野の修士を取って、仕事を探していたんだって。コーヒーを待っている間のスモールトークで情報が盛りだくさん。

 

会場に入ると、女性の多さにびっくり。8割くらいが西洋系の見た目の女性だった。大学にいると留学生が多いこともあり様々な人種がミックスしているけど、ビジネスシーンでは白人系オージーが多いんだな、と改めて気が付いた。アカデミックカンファレンス(学会)と雰囲気は全然違って、なんか懐かしい感じもした。私は実務者の集まりの方がやっぱりホッとするなあ。でも明らかに非ネイティブなのは自分くらいしかいないように見えた。

カジュアルな雰囲気のイベントスペースで行われたビジネスカンファレンス

何人かの参加者と話す中、この分野の実務経験なら、ここに集まっている人たちの中で、私は上位2割くらいに入りそうだということが分かった。話されていること自体は私にとってあまり目新しくなく、どちらかと言えばオーストラリアは日本より少し遅れている印象。おそらく、私が日本で働いていた企業がグローバルで事業展開している従業員10万人以上の大企業で、このカンファレンスに参加している企業は、オーストラリア国内では大企業だけど、規模自体は日本の大企業よりもずっと小さく、それもあってまだまだこの分野での仕事はこれからという感じ。あとは英語さえできれば、私の経験は大いに活かせるようにも思えた。

 

今回、博論できつきつのスケジュールの中、無理してカンファレンスに参加した目的は、自分がそこで何を感じるかを知りたいと思ったから。この場所でこの会社(オーガナイザー)と一緒に働きたい、と思うかどうか。参加してみた正直な感想としては、私の英語力じゃあちょっと辛いなということと、内容的な刺激が少し薄いかな、というもの。

 

大学にいるとあまり感じないが、久しぶりに100%ネイティブ話者の環境で1日過ごして、自分の英語力のハンデに改めて気がついた。ここで私は価値を出せるのだろうか、日本で母国語を使った方がフルで経験を活かせるのではないか、と思ったり。ずっと英語を話しているのが疲れる、というのもあった。それでも内容的に学ぶことが多ければ良いが、内容は日本の会社(休職中の会社)の方が先を行っていて、それを確認する機会にもなった。

 

オーストラリア企業の状況を知ることができて、なかなか良い機会だった。ここで私が得られるもの、与えられるものは何か。それは日本で得る経験と比べてどうなのか。業界の最先端は欧州なので、内容を深めるためにはヨーロッパの企業や組織で働くのが一番良いんだろうなあ、と感じたりもした。

 

カンファレンスでは他にももう一人、この会社で来年から働くという人に会った。よほど人が足りないようだ。このもう一人の人は、今年から私がいる大学で修士コースをパートタイムで始めていて、この分野での職務経験はほぼゼロ。やっぱり人材の需要と供給でみると、今は圧倒的に供給が足りていない業界のようだった。だからこそ、10年以上の業界の経験を持つ私に声がかかるのだろう。例え英語がカタコトであっても。ということは、私がオーストラリアに与えるものがあったとしても、得るものは何だろう。主には英語力の向上と外国での職務経験。それが私は欲しいのかどうか。

 

カンファレンスに出てそんなことを考えたりしていた。