40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、11月に博士号取得。現在は東京にある外資系企業で勤務。

指導教官とのミーティング、楽しい水曜日

今日は午前中にランチ付きのワークショップに参加した後、午後には3週間ぶりの指導教官とのミーティング。もちろんZoom。なぜかロックダウン中と変わらない。久しぶりに副指導教官も参加してくれた。今日は1時間の中で重たいアジェンダが2つあったので、時間が足りるかどうか心配なくらいだったが、どちらにしても時間は限られているので1時間めいっぱい使った。ミーティングの後は当然疲れて何もできない。

 

アジェンダその①は、前回の記事に書いたANZ学会に出したペーパーの改訂について。先週2人のレビュアーからのコメントを受け取ってから、コメントをセクションごとに分けて、それぞれのコメントに対する対応方針と返答を考えて一覧表に整理。それに基づいてペーパーを書き直すところまで終えていた。今日は対応方針と返答についてざっと確認し、今後の進め方について討議したいと思っていた。

 

対応方針は概ねOKだったが、やはり2人目のレビュアーの態度はイレギュラーなようだった。冷静な正指導教官が指摘したポイントは2つあって、1つ目はそもそもの言葉遣いが不適切な事(レビュアーとしてのガイドラインを逸脱している)、2つ目はこれはジャーナルペーパーではなくカンファレンスペーパーであるのに、レビュアーはまるでジャーナルペーパーを査読する細かさで突っ込みを入れている、おそらくこの人は経験が浅いのだろうとのこと。これらを踏まえて、このレビュアーがANZ学会のカンファレンスペーパーのレビュアーとして不適切である旨、セクションのコーディネーターに連絡すると言っていた。

 

人間味あふれる副指導教官は、再度この酷いレビューを見ることになって、エモーショナルになっていた。英語ネイティブの人からすると、使われている単語が攻撃的で、よりイラっと来るのだろう。私はといえば、先週のブログもそうだが、リアルでも指導教官、周りのPhD学生何人か、オンライン英会話の先生たちにこのことをシェアしたので、かなりすっきりした。既にこのレビューの毒に対する免疫を獲得したので、もうこのレビューを見ても何も感じない。最後のBullshit論文を通じた不要な攻撃についても、対応方針(=返信内容)を「As this is the reviewer’s personal impressions, no specific action is required.」と書いてすっきり。2人の指導教官もこの点については「その通り」と同意してくれた。

 

アジェンダその②は、博論のDiscussionの章のアウトラインについて。このことを話すのは初めて。2つの案を提示したけど、結果的に両方却下。Discussionのパートは難しい。私は2つのFindingsの章で書いたことを繰り返してはいけない、より抽象化/概念化して、理論的に整理すると理解していたけど、私の案は浮ついた内容と受け止められたようだった。あまりFindingsから乖離することなく、既存の理論を対比させながら組み立てるのが良いらしい。この辺りの匙加減がとても難しい。Literature reviewを書いているときにも同じようなことを思った。提示した案は却下されたが、学びはあったので良しとする。調査して結果をまとめるだけなら難しくないけど、研究論文を書くというのは自分がほとんど経験していないことだから、効率的に進めることができない。

 

午前中に参加したワークショップの途中、正指導教官が指導している学生(ドバイ在住のカナダ人)の3年目の審査があったので、中抜けしてZoomに。3年目の審査でもパネリストからはなかなか厳しいコメント。自分も12月にそうなるんだろうなと予想できたので、終わりそうで終われない博士課程をきちんと終わらせられるのか心配に。

 

ちょっとネガティブモードになりつつあるが、水曜日が私を救ってくれた。これまで、木曜日がBakers Delightのパンが無料でもらえる日なので大学に行くのが一番楽しい日だったが、水曜日がさらにその上にきた。水曜日はこれまでFree Breakfastの日だったが、今週からセメスター1に開催していた夕方のプチ音楽フェスが再開。1日2食(朝食と夕食)を大学で賄うことができる。

今日のFree breakfastでもらったもの。私は既に朝食を家で食べてきているので、トーストやドリンクはもらわないで自分がスナックで食べたいものと子供のお土産をもらっている

これは先週木曜日のFree bread。4人×1週間分のパンを買わずに済むので家計が助かる

午後4時から外のステージでバンドの演奏、Free BBQ、Free Beer(ビールだけでなく、サイダーやソフトドリンクも)が提供される。セメスター1限定のイベントだと思ったら、セメスター2もWeek 7からWeek12まで毎週やってくれるって!嬉しすぎる。

疲れた後のビールは最高。明るいうちに外で飲むビールも最高

こう見えてBBQは全部べジミート。美味しかったので今度スーパーで買ってみよう

周りは10〜20代の若い学生ばかりだが全く気にしないで、30代のPhD友達(中国からの留学生)と楽しむ。とはいえ、家に帰って夕飯を作らないといけないので、私が楽しめるのは最初の30~40分限定だが。それでも十分。今日は特にメルボルンにしては珍しい春の陽気だったので最高だった。大学が学生に色々なものを通じてサポートしてくれるのは本当に助かる。昨日はFree groceriesの配布で野菜、パスタソース、ツナ缶、シャンプーなどを袋一杯にもらってきた。こんな単純なことだけど、また頑張ろうと思えるから不思議。やっぱり食べ物の威力は大きい。