40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

Withコロナの日記 後編(Day 4~Day 7)

前編(Day 0 ~Day 3)の続きとまとめ。

 

Day 4 水曜日

長男は変わりなく元気。完全にノーマル状態。ノーマルすぎてコロナであることを本人も忘れそう。これはこれでリスクがある。コロナ陽性が分かってから、長男は隔離部屋で1日24時間のうち、23時間以上を過ごしている。残りの時間はトイレ、シャワー、庭での軽い運動など。隔離部屋に私もしくは夫が食事を運んだり片づけたりするが、その場合はお互いマスクをしている。長男が隔離部屋から出てトイレに行く際などもマスクを着用。でも今日はあまりにも自分の体調が普通過ぎたのか、マスクをつけ忘れて部屋から出てくることがあった。家庭内感染の可能性をなるべく下げたいので、もう少しの辛抱だが、何とか頑張ってほしい。

 

長男は今日は家の周り(敷地内)を15周ジョギングした。ちなみに私と次男は昨日の2倍の10周。長男は症状が完全になくなっているとはいえ、どの程度運動をさせて良いのかわからず、軽くとどめておいてもらった。あとはテニスラケットを取り出して壁打ちをしたり。長男の性格によるものなのかもしれないが、意外とこの隔離生活に対してストレス耐性があるようだ。昨日は工作に没頭していたが、今日はScratchというプログラミングをしていた。電子書籍で日本語の本を読んだり、友達とチャットしながらフォートナイトをしたりと、デジタルデバイスの恩恵を受けている。なんだかんだ好きな事ばかりしているから、普段よりも楽しいのかも。

 

夜7時ごろ、長男の友達のお母さんからメッセージがあった。学校が始まったのに長男が学校に来ていないから、友達が心配してくれたみたい。隠す必要もないので、コロナ陽性になったこと、それにより家族全員で自宅隔離中であることを伝えた。食品を持っていこうかと聞かれたので、スーパーのデリバリーがあるから大丈夫、と答えた。でもその45分後に電話があって、今玄関の前に食材置いたからすぐ冷蔵庫に入れて、とのこと。ドアを開けたら袋が置いてあってびっくり。

 

中を見ると日本の焼きそばや薄切りの豚肉(冷凍)、トッポなどのお菓子、ゼリーなど、明らかにアジア食品店で買ってきてくれたものばかりが入っていた。その友達家族は車で20分程度と少し遠いところに住んでいるのに、わざわざ夜8時前に外出して、アジア食品店で買い物して、うちまで届けてくれたんだ。もちろん食材もありがたいが、それ以上に気持ちがとてもありがたい。大丈夫です、というのに届けてくれるというのが関西人らしいなあ、と思った。すでにコロナ陽性であることを伝えている長男の友達は他に2人いて、その2人のお母さんたちもやっぱり「食材を届けるよー、他に何か困ったことがあれば言ってね」と言ってくれていた。親切な人達に囲まれているありがたみ、自分ができることをするという気持ちは忘れないようにしたい。

 

Day 5 木曜日

朝、体がだるいという次男。5日間家族以外の人と会っていないのに体調が悪くなるなんて、これはもう100%感染したなと思いつつ、学校から支給されたRATでテストしたら案の定陽性。家族が時間差で感染するという一番避けたかったパターンになってしまった。

 

またDay0と同じように、州政府と学校にそれぞれガバメントが用意したサイトから報告。それとは別に次男は来週も学校を休むことが決定したので、学校から指定されている欠席連絡フォームにて欠席予定日を入力。幸い誰にも会っていないから前回よりはシンプル。そうしてまた同じように公立病院からSMSが来て、体調を報告する様式に入力。1人だけ隔離すれば良かった状態から子供2人とも隔離が必要になると、家庭内のオペレーションも変更が必要。とりあえず長男の隔離部屋に次男もいてもらう。でも食事をそこで2人ともとるのは難しいので、食事はダイニングルームで子供2人がとった後に大人2人がとることにした(感染防止的には逆の方が良さそうだが)。すべてにおいて小5の長男は自律的に何でもできるが、小1だとできないことの方が多い。結局グダグダになりそうだ。

 

次男が長男の感染発覚の5日後に陽性になったことを受け、隔離のルールがどうなるかを州政府のホームページで確認。

 

①陽性者:症状がない限り7日間の隔離後に外出可能。テストは受けなくて良い

②同居家族:最初の陽性者の隔離開始からカウントして6日目にテストをして、陰性ならば7日目から外出可能。隔離中に陽性になった別の家族がいても、隔離のカウントをやり直さなくても良い

③同居家族:最初の陽性者の同居家族として隔離中に陽性になった場合、自分が陽性になった日から7日間隔離

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https://www.coronavirus.vic.gov.au/checklist-contacts#checklist-for-household-or-household-like-contacts

 

長男は①、私と夫は②、次男は③に該当する。①の一度陽性になった人は再度テストを受けなくても良いというのも驚きだが、②の隔離カウントが別の家族の陽性発覚によりリセットされないのにもびっくり。家族として6日間ウィルスにさらされていて大丈夫だった人は同じ型のウィルスにかかりにくいということ?理由がいまいちはっきりしないが、州のルール的には、私と夫はDay 6に検査して陰性で症状もなければ、Day 7終了後から外出可能ということになる。そうすれば隔離が解ける長男の学校の送り迎えなども可能になる。あれ、Day 7に検査と思っていたら、Day 6に検査と書いてある。隔離が明ける前日ではなく前々日に検査する?なぜだろう?それともテストした日をDay 0 とカウント?でもそうだと家族がテストする日はDay 1でなくDay 0となるはずだし…?とここまで書いてから、おそらく検査日はDay 0とのカウントだろうということで、ブログのカウントも修正。テストは隔離明け(予定)前日に受けることに。

 

小学校からのメールで、2つの学年でコロナ陽性が出たとの連絡あり。うちだけじゃないんだ、と変にホッとするような気持ちもありつつ、本当にどこにでもある状態なんだと思った。

 

Colesのデリバリーが便利だったので、水曜日に注文して届けてもらった。火曜日から木曜日の間で、配達の時間枠を6時間に設定すると、配達料が2ドルという格安料金になる(ただし50ドル以上の注文が必要)。1週間で100ドルはスーパーで使うので、50ドルは楽勝。今回も問題なし。冷蔵車で届けてくれるので、全てが冷え冷えの状態で来る。便利すぎて癖になりそう。

 

Day 6  金曜日

朝イチで自分の検査。陰性であれば、長男と同時に私も隔離最終日となる。結果は陰性。良かった。陽性のラインが全く、うっすらとも出ない。夫も陰性だった。今のところ家族内感染は長男→次男のみ。ワクチンが効いているのか、もともと免疫がついているのか、手洗いや消毒、マスクによる予防が聞いているのか、これらのすべての要因の組み合わせなのか。結局分からないが、とりあえず陰性であることに越したことない。

 

それにしても、長男と次男、2人とも元気すぎる。本当にコロナなの?と思うほど、普通に過ごしている。インフルエンザに罹った時の方が、触った時に「熱っ」となるほどの高熱が出て嘔吐、脱水、頭がもうろうとするなど、看病していてよっぽど心配だった。でも一定の感染者がこのように無症状や軽症であることが、コロナウィルスが社会に拡がる要因にもなっているので、今更驚くことではないんだろうが。経験してみるとやっぱり不思議な感じがする。

 

一週間の自宅隔離は健康でほぼ無症状な子供には退屈以外の何物でもない。次男は時間差で感染したせいで隔離が12日間に及ぶ。長男の友人のお母さん数名からLINEで様子を聞かれた。時間差があって感染した家族の隔離ルールについて、州のページに書かれている通りに伝えたら、皆不思議そうにしていた。とはいえ、休む権利がないのに学校を休むことは推奨されていない。ちなみに、「学校を休むのは子供の教育にとってどれだけ良くないことなのか」みたいな文書が隔離初日に校長から送られてきた(おそらく新学期の始まりでたまたま全員に送っただけなんだろうが)。次男がまだ自宅隔離中であっても、長男は州のルールに従って月曜日から登校することになる。

 

長男の陽性発覚により先週ドタキャンした自分の3回目のワクチンを予約。小学校からのお知らせで、2月25日までに3回目のワクチンを打っていない人は、それ以降、学校内でのボランティア活動などができなくなるとのお知らせ。現在、2回打っていない人に適用されるルールが、3回目の接種まで拡大される。もう実質強制されているようなもの。正直、打たなくて済むなら打ちたくはないし、これから先もずっと数か月ごとに打ち続けることになるのか疑問もある。コロナのことでよくわかったが、日本とオーストラリアでは自由の種類が違うようだ。

 

Day 7  土曜日

今日が長男、私、夫の隔離解除日。この3人はどこに出かけてもOKな状態。とはいえ、次男がまだ自宅療養中なのでそもそも3人で外出はできないし。特にコロナにかかって回復した長男以外の大人2人は今この瞬間に次男から感染している可能性もゼロではないので、なるべく人との接触が生じる外出は控える。日本のニュースでよく聞いた自粛ってやつだ。

 

今日も朝から公立病院からテキストメッセージがあり。いつもと違うのは、長男は隔離が解除されましたよ、というお知らせ。次男にはいつも通り体調を記録するフォームへの入力。長男はもちろんのこと、次男もぴんぴんしている。良かった。私は朝イチに家の周りを歩いた。7日ぶりに敷地外に。天気は晴れ、気温は18度程度と気持ちが良い気候。健康で外を自由に歩けるということだけで幸せを感じられた。次男の自宅隔離はまだ続くが、とりあえず日記はこれで終了。

 

状況まとめ

  • 長男の感染発覚後、5日後の検査で次男の陽性も発覚(2人ともワクチン未接種)
  • 大人2人は家庭内感染なし(ワクチン2回接種済、最終接種は2021年8月と9月)

感想まとめ

  • RATs(迅速抗原検査)が自宅にあったことで、少しでも異常を感じたらすぐに検査できたこと、検査のために外出して他人に感染させるリスクを減らせたことは良かった
  • 食品はある程度ストックしていたが、オーストラリアでもスーパーのデリバリーが日本と同じような便利さで使えたのが嬉しいサプライズ(オーストラリアのサービスを見くびりすぎていたかも…)
  • コロナ感染時のルールは州のHPを隅々までチェックし、最新情報を確かめた上でそれに従うことが重要(情報が上書きされるスピードが速いので、人からの情報やネット上の二次情報は参考にしない)
  • 外国で暮らしていて自分の親族を頼ることができない中、日本人の友人の親切さに救われた
  • 子供を自宅で隔離する際、自分で隔離を守れる小学生以上に対しては、家庭内感染だけでなく疎外感/孤独感を感じさせないようメンタル面のケアにも気を付ける(一人で別室で食事をとらせたり、同じ家に暮らしているのに会話がほとんどなくなったり、マスクで顔が隠れてお互いの表情が読めないなど、子供はコロナ自体が軽症で済む分、隔離による精神面への負担が大きい)