40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。

副指導教官とのミーティング、プレゼン資料作り

昨日は隔週の副指導教官とのミーティング。副指導教官からは開口一番、How did you survive during the school holidays? そう、先週と先々週は小学校の春休み。私と副指導教官の共通点として、2人の小学校に通う子供がいる。とにかく、このVictoria州の辛くて長いロックダウン。フィーチャーされるのは、一人暮らしの人のメンタルヘルス悪化と子持ちの人の生活の混乱とストレス。私と副指導教官は後者。通常の仕事、家事、育児に加えて、子供の家庭学習のサポートもしなければならないという地獄。子供が多ければ多いほど負担が増える罰ゲームのような状態に数か月間耐えてきた。そして今週からTerm 4が始まり、ホームラーニングも再開。でも実は、来週から小学校に行けるようになるのだ。新規感染者が10人切る日も出てきて、ようやく判断が下りた。今週がホームラーニングの最後であってほしいと皆祈っている。副指導教官とのミーティングの最初の雑談で、One more week!と励ましあった。

 

話がずれたが、昨日のミーティングでは、2週間後に控えている学部内のシンポジウムの話をメインにした。私が所属するSPS(Social and Political Sciences)のプログラムのHDR学生や先生たちの発表会。毎年10月に企画されているけど、今年は大学がクローズ中のためZoomで開催。HDRは基本的に全員何かしら発表するように、と言われたので、まだ自分の調査は始まっていないけど私もエントリーした。枠は5分と15分があったので、5分の短い方に。3週間ほど前にアブストラクトを提出し、その後の勢いでざっくりとパワポで資料を作ってからしばらく放置していたが、昨日のミーティングでレビューしてもらおうと思い、少し手直しした上でみてもらった。

 

これまでの人生で自分はかなり多様で豊富なプレゼンテーションの経験をしてきている。社内向けでは新入社員研修や管理職研修であったり、事業部に呼ばれて研修講師をしたり、CEOや役員の前でプレゼンしたこともあるし、社内のイベントで英語でスピーチする機会もあった。社外に対しては、前職では営業も兼ねた売り込みのプレゼンをしたこともあるし、現在休職中の会社に所属しているときは、社外セミナーの講師に呼ばれて他社や一般の人たちの前で話をしたりパネルディスカッションしたり、大学に呼ばれて大学生の前で講義したことも何度かある。年取ってる分、色々な経験がある。

 

社会人としてのプレゼンは、大抵目的がはっきりしている。営業なら顧客への売り込みだし、研修/セミナー/講義なら聴講者の理解の促進、CEOや役員に対してはプロジェクトの承認であったり、(こう言うと偉そうだけど)自分の専門分野に関する啓発だったりする。相手のレベルや期待値に合わせてストーリーを作ったり、動画を挟んだり、場合によってはクイズを入れたり、と色々と工夫する。今回の聴講者は、今まで相手にしたことがないHDR学生とSPSのアカデミックスタッフ。アカデミックな場で自分の研究プロジェクトをプレゼンするのはほぼ初めて*1なので、少し悩んだ。まず、私はどんな目的でこのシンポジウムに臨めばよいのか。

 

今回は、聴講者に何かを与えるというよりも、自分が得ることがメインのパターンのような気がした(GiveよりもTake)。つまり、自分の研究に対するプロ(アカデミックスタッフ)やセミプロ(HDR)からのアドバイスやコメントをもらうというのが第一目的と考えた。有益なアドバイスやコメントをもらうために、内容に対して一定の理解をしてもらう必要がある。そもそも私の研究は実質始まっていないので、聞いている人に何かを与えられるほど充実した内容ではない。しかも5分という超短い時間。研究の背景、リサーチギャップ、リサーチクエスチョン、リサーチデザインを1枚ずつ作ったら終わってしまうくらい短い。ストーリーが決まった後、レベル感をどれくらいに設定したら良いのかも考えたが、自分のテーマはSPSの中で外れ値になるので、皆が知っている前提で話すようなことはほとんどない。

 

6枚のドラフトを副指導教官にざっと説明したところ、全体的にOKだった(ほっとすると同時に、いつもOKくれるので逆に不安になる…)。テクニカルなアドバイスが数点。もう少し文字を減らした方が良いということと、デザインの点でアドバイス。良かったのは、今回のプレゼンの流れが、来年2月にあるコンファメーション(PhD開始1年後の関門)のベースになるね、と言ってもらえたこと。そうか、その準備にもなるんだ、と思って嬉しかった。また、想定される質問についてもいくつか話があり、これはとても参考になった。

 

例えば、「Covid-19によって、あなたの研究内容はどのような影響を受けるか?(特に企業を調査対象にした話なので)」「あなたの研究テーマは人文地理学とどう関係しているのか?(何しろテーマが外れ値なので…)」というような質問は、質問する方にとってEasy questionsなので、ある程度答えを想定しておいても良いだろう、とのこと。なるほど。私はそもそも人文地理学という学問をちゃんと勉強したことがないので、2番目の質問は??だったけど、副指導教官的には、SpaceとPlaceに絡めた話をしておけば大丈夫、ということだった。OK、それなら多国籍企業の文脈で何とか答えられそうだ。

 

そんな感じでミーティングは意外と充実した時間となった。昨日はその流れで、プレゼン資料の手直しをし、原稿を作り始めた。1枚の資料を1分で説明しないといけない。結構時間がタイトだなあ…原稿ができたら録音してみて時間を測らないと。ちょっと心配だったけど、なんとなく形が見えてきたので良かった。アカデミックプレゼンのデビュー戦がZoomなのは微妙と思ったけど、言うこと忘れたら手元の原稿見ればよいから安心感もある。今週はResearch designのチャプターのドラフトを仕上げることとプレゼンの読み原稿作成と録音を完成させることが目標。

 

f:id:aruimk:20201006072531j:plain

先週と同じ公園に行って再びカモの観察。1週間でヒナは一回り大きくなっていたけど、11羽いたヒナが9羽に減っていた。。自然界は厳しい。

 

fourty.hatenablog.com

 

 

*1:約20年前に卒論の内容を学会(日本作物学会という今の専門とは全然違う学会…)で発表したことがある。地方国立の大学生だった私は深夜バスに乗って東京に向かい、学会の会場だったお茶の水にある立派な明治大学の校舎に圧倒されたことは覚えているが(東京の私立大学は会社みたい!とびっくりした)、肝心の学会発表の記憶はほとんど薄れている。