40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、11月に博士号取得。現在は東京にある外資系企業で勤務。

ロックダウン再び

明日の深夜から、私の住んでいる地域も含む広域メルボルンで、ついにロックダウン第2章が始まるというニュースが発表された。ニュースキャスターがVictoriansにとってのNightmareが現実になる、と言っていたけど、まさにその気分。たまたま夕方、スマホのニュースサイトを見たらBreaking Newsが上がっており情報を得てしまった。Victoria州の状況は前回の記事にも書いたが、それからさらに状況が悪化している。

 

fourty.hatenablog.com

 

この記事は行き場のない気持ちを吐き出すために書いている。いつもなら総領事館からそろそろ日本語のメールが来るはずだけど、まだ来ない。職員の人たちも残業しながら情報を正確に日本語に置き換えている最中なんだろう。お疲れ様です。

 

ニュースからざっくり拾った情報は以下。

  • Victoria州のCovid-19 新規感染者数が直近24時間で191人を記録。これは第1波を超える新記録
  • これまでホットスポットだけがロックダウンの対象だったが、明日の夜11:59から6週間、Metro Melbourne(メルボルン周りの自治体)全域と一部の地域がStage 3のロックダウンに入る
  • ロックダウンStage 3で外出が許されているのは、①食料など必需品の買い出し ②医療関係 ③エクササイズとレクリエーション ④自宅勤務/学習ができない場合の通勤/通学
  • 現在冬休み中の小中学校は来週月曜日からTerm 3の開始予定だったが、来週1週間は冬休みの延長(ただし教職員は出勤して教材の準備などを行う)

 

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ロックダウン第2章の内容(Stage 3のロックダウン規制の適用)

出典:Nine News

 

これがWithコロナってやつか。。「新しい生活様式」なんていう生易しいものではない。ロックダウンの第2章の始まりである。

 
 小学校については、まだ詳しいことは発表されていないが、十中八九、自宅学習の再開だろう。その前提で研究のスケジュールも見直さないといけない。夕方のニュースを見た直後、小学校の校長先生から「ロックダウンが開始されるニュースがあったけど、まだ具体的なことは決まっていません」というメールが同じ内容で10通も送られて来た。先生もテンパっている模様。そりゃそうだ… 

 

良い側面を見るとしたら、これは2回目だから1回目よりは慣れている。この1か月くらいの束の間の緩和期間、何度か外食したし、子供同士でお互いの家を行き来したし、室内遊園地に行ったし、カンガルーを見に行ったし、ショッピングセンターで新しい靴と皮の手袋を買ったし、子供の腕時計も買ったし、色々なことができた。また6週間、これらの活動は封印される。でも永遠ではない。

 

コロナの感染をある程度低い状態でキープするためには以下の2つのどちらかしかないのだろう(ワクチンや治療薬が開発されるまでの間)。

  1. 外からのインプットを締めて、中を緩める
  2. 外からのインプットを緩めて、中を締める

1のアプローチについて、海外からのウィルスの持ち込みを完全に遮断する(=自国民を含むすべての人の入国を禁止する)というのは不可能に近い(オーストラリア国内の州単位ではこれが実行されているが)。帰国者をCityのホテルなどではなく、島や軍事基地などで隔離する、という方策はあるかもしれないが…現実的には自国民に帰ってくるな、とは言えないはずなので、感染者が一定数増えるたびにロックダウンをする、という2の方法をとるしかないんだろうな、と思った。ただ物事はバランスで、ロックダウンによる国内経済活動の鈍化をある程度のところで止めるために、外国人を含む全ての人の入国が許可されるのは、だいぶ先になりそう(一時は連邦政府が留学生のみ入国許可をする検討を始めていたけど)。

 

これでもまだ自分はましな状況だ。少しずつ営業を再開したレストランやカフェ、エンターテイメント施設の人たちはもっとガックリしているだろうし、医療従事者の感染リスクも必然的に高まっていることになる。まあ、できることをやっていくしかない。今まで「With コロナ」という言葉を聞いても、また新しい言葉作っちゃって…と冷めた目で見ていたけど、今はまさに「コロナとともにある生活」という言葉に実感を持っている(全然嬉しくないけど)。受け入れるしかない。