40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、11月に博士号取得。現在は東京にある外資系企業で勤務。

指導教官からフィードバックがきた

今日の午後、先週の土曜日に提出した先行研究レビューの最初のセクションの初稿へのフィードバックが指導教官の先生から来た。ボリュームも多いし、フィードバックは2週間くらいかかる、と以前言われていたので、いったん自分の中では片付いた仕事として扱っていたが、1週間もたたずに返事をくれるとは有り難い。とはいえ、PhD学生になって初めて見せるドラフトへのフィードバックなので、なぜかとても緊張する。フィードバックが欲しいような、欲しくないような。指導教官の先生の性格からして、もし全然ダメだとしてもそうは言わないとは思うが、根本的なところに指摘が入ってこの2か月が全部水の泡になったらどうしよう、とか、求められるレベルに対して力不足すぎてこの先どうしたら良いのか途方に暮れる状態に陥ったら…とか、多少の不安はあった。

 

先行研究レビューのドラフト作成については前回の記事に書いている。

fourty.hatenablog.com

 

結果は以下のメール。最初、褒めから入ってくれて優しい先生だと思う。博士課程は長いので指導教官との相性が悪いと辛いだろうが、私は自分と相性の合う先生を探し当てられて良かったと改めて思った(しかもほぼ一本釣りで)。

This is a great start to your lit review chapter - well done.  You are good at distilling the literature and drawing out key arguments. I have made lots of suggestions and changes but mainly to help guide you with expression and structuring your arguments. Hopefully this is helpful for your next drafts.
I've also added some formatting - heading structure,  indenting etc (styles) - to aid readability and flow.

 

メールにある、lots of suggestions and changesというところについては、実際にWord文書を開けてみたら、確かに真っ赤だった。6,000 Wordsくらいの文章に対して、コメントや質問も含めてトータルで859か所のRevisionsがついていた。第一印象として、こんなに丁寧に見てくれるんだ、と正直かなり驚いた。最初だからお作法を叩き込む意図もあるのかもしれないが。普通に授業や自分の研究を抱えながら、数日でここまで詳しく見てくれたことに感謝しかない(それが仕事だとしても)。かなりありがたい。まだ全容は詳しく確認できていないが、このくだりは詳しすぎるので不要では?とか、この内容は一般的過ぎるのでもう少し掘り下げて論じるように、という内容に関するコメントの他、Poor expressionとかNot sure what this meansといった私の英語力の課題に対するコメント、さらに単純な文法ミスの修正や参照文献へのアドバイスなどもされている。
 
人の文章や資料を修正することは、私もこれまでの仕事上、嫌と言うほどやってきているので、たとえ自分の母国語であっても他人が書いた文章をレビューし、コメントを入れるには相当の労力を要することは想像できる。今回指導教官は、英語を母国語としない私の英文をレビューするわけなので、さらに大変だっただろう。「は?この文章は何?」とイラっとすることも何度もあったと思う。この先、この10倍以上のボリュームの論文を見てもらうことになるわけなので、ガッカリさせていないといいけど…。とはいえ、私の英文を書く能力は一朝一夕にはレベルアップしないので、お付き合いいただくしかない。最後、博論を書き上げるときにはPoor expressionとか、Not sure what this meansとなるべく言われないような状態に持っていきたいところ。
 
そういえば久しぶりに思い出したが、私のIELTSのスコアはこの大学院の社会学部のハードルすれすれなんだった。特にWritingのスコアは最後まで低かったし、今でも毎日英文を書くことに苦労している。積み重ねていくしかない。そして、来週月曜日に4週間ぶりに定例ミーティングがある(前回は必修コースワークと被ったのでキャンセルした)。そこで先生から直接フィードバックをもらうことになっているので、859か所の修正とコメントに目を通しておこう。

 

IELTSの記事

fourty.hatenablog.com