40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。

隣のファミリーとお出かけ

隣にイラン人のファミリーが住んでいて、子供たちはすでに友達同士になっていることは先日の記事に書いたけど、昨日、そのファミリーと一緒に日帰りでお出かけした。

 

fourty.hatenablog.com

 

場所はメルボルンの北東にあるSugerloaf Reservoir Park、今住んでいるところから車で1時間くらい。金曜日の夕食後にお隣の家に遊びに行っていた子供たちを迎えに行ったときに、お母さんから「明日予定ある?なければ一緒に遊びに行かない?」とお誘いを受けた。特に予定がなかったので、ぜひ行きましょう、と返事。オーストラリアに来て、家族以外の人と遊びに行くのはこれが初めて。

 

翌日、サンドイッチとおにぎりの簡単な弁当を作って10時過ぎに出発。Reservoirというだけあって、メルボルン近隣の住宅地に飲み水を供給する貯水池のようだ。比較的新しく1980年代に完成した模様。貯水池の周りが公園として整備されていて、そこでランチを食べて遊んだ。

 

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広々した中を好きなだけ駆け巡る子供たち

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後ろに見えるのが貯水池、飲料水の供給網の説明があった

 

お母さんのSさんは私と顔を合わせるたびに、研究どう?と聞いてくれる。昨日はたくさん時間があったので、最近のあれこれを話した後、Sさんの方はどうですか?と聞いてみた。医学部のPhD学生2年目で免疫学の研究をしていることまでは以前の話で聞いていたが、4月にちょうど開始2年後のアセスメントがあるので、今はそれに向けて毎日実験しながらペーパーとプレゼンの準備をしているという話だった。イランでは病院に勤めていたんですか?と聞いてみたら、2つの研究所に所属していた、という説明の後、イランにいた時は女性の生殖機能に関する免疫のメカニズムの研究をしていたけど、こちらに来て研究対象を男性の生殖機能に変更したので、最初の一年まるまるかけて膨大な文献を読み込んでやっとスタートに立てた、と聞いた。改めて大変な分野だな、と感心。私の最近のリーディングなんてまだまだなんだな。

 

さらにびっくりしたのは、じゃああと残り1年半くらいですね、と言ったら、実は5月からドイツの大学に行くことになっている、と。今所属している大学とドイツの大学が提携していて、残りの1年半をドイツの大学で研究すると、2つの大学から博士号を授与される、という話だった。なんかすごい話だな。かっこいい。しかもドイツには子供は連れていくけど、夫はメルボルンに残る、と言っていた。ワンオペで子供育てながらPhDの最終年度を海外の大学で仕上げるっていうのはかなりハードルが高いはず。自分ではチャレンジできないレベル。相対化すると自分のやっていることが簡単に思えてくる。

 

せっかく子供達も含めて仲良くなってきたのにあと2か月でサヨナラしてしまうのは寂しいけど、スケールの大きな話に刺激を受けた。彼女以外にもこちらに来てパワフルな女性に何人か出会った。日本にいた時は、私は自分の意見をはっきり言う少し変わっている人、子供連れて40代で海外留学とかすごい、と思われていたところもあったけど、こちらに来て、私は大人しい方だし普通だな、と感じる。

 

英語を流暢に話す子供のSくんは今度はドイツ語を習得するんだ。これもすごいな。イランにいた時は100%ペルシャ語で、2年前にオーストラリア来た時は、Hello, Thank you, Good bye, Water しか話せなかったけど、こちらで生活して6ヶ月で親の英語を追い抜いたらしい。だから今子供が英語を話せなくても心配しなくて良いよ、Give them six monthsと。

 

あとはイラン人は日本のことをすごくよく思っている人が多い、と言うことも教えてくれた。中東の日本になる、ということで改革を進めていた時期があったとのこと。おしん水戸黄門一休さんキャプテン翼などを観て育ったらしい(なんでそんな古いのばかりなのかは不明)。私たちがホンダの車に乗っているのを見て、なぜトヨタに乗らないの?と。そのファミリーは2台車を持っているけど両方トヨタトヨタへの信頼が非常に厚い(イランでは、ホンダは二輪のイメージらしい)。ちなみに私たちは日本ではトヨタ車に乗っていたけど、オーストラリアの中古車市場でトヨタはお高めなので、予算の関係でホンダに乗っている、と言ったら納得してくれた。

 

そして私が持っている象印の水筒を見てお父さんが、これ僕が高校の時に使っていた弁当箱のブランドだ、4年間毎日使って一度も弁当箱の中身の液が漏れず優れもの、きっとまだ実家でお母さんが使っているはず、と。そんなに日本製品が愛されてる国なんだ、と嬉しくなった。それなのに私はイランのことを全然知らない。中東の中で優等生的な国で、女子の教育にも力を入れている、というのは昔どこかで聞いたことがある(まさにSさんのような優秀な女性が海外の2つの大学で同時にPhDを取る、というのがその証明にもなっている)。せっかく縁ができたので、いつかイランに遊びに行ってみたいな、と思った(今は色々ニュースになっているので難しそうだけど)。