40代からの博士課程留学

41歳でオーストラリア・メルボルンで博士課程留学(社会学)を始めた自分、現地小学校に通う子供のこと、家族での海外生活などを綴る。2023年3月帰国、フルタイムで働きながら博論執筆中。

オーストラリアの小学校 初日

オーストラリアの小学校の新学期(日本の4月にあたる)は1月末。夏休み明けに1学期が始まり、1年を4つの学期に分けてそれぞれの学期の間に休みを設けている。長男と次男はオーストラリアの新学期に合わせて入学することになっており、開始日はそれぞれ先週の木曜日(長男)と金曜日(次男)だった。なぜ開始日が違うのかというと、オーストラリアの小学校は、子供を年長クラス(Foundation、Prepなどと呼ばれる)から受け入れており、この学年にとっては次男を含むすべての子供が初めて小学校に行く日のため、1年生から6年生の開始日と1日ずらしてあるようだ。

 

過去の小学校関連の記事は以下。 fourty.hatenablog.com fourty.hatenablog.com

 

ちなみに、長男、次男が通う小学校は公立で日本語と英語のバイリンガル小学校。公立なので、日本に関係する子供(例えば両親のうちの一人が日本人など)だけでなく、普通に現地のオーストラリア人も通っている。3年間オーストラリアで通うにはベストな選択肢だったのでは、と思う。国が変われば当然違うことも多く、また事前情報もほとんど得られていなかったので、すでに多くの気づきがあった。日本との違い、という点で記録しておく(通う中でこれからどんどん出てくると思うが)。※あくまで私の子供が通う小学校の場合なので、すべてのオーストラリアの小学校に当てはまるとは限らない。

 

①制服がある

小学校の担当の先生とメールする中で、かなり早い時期からUniformの案内があった。公立小学校でも制服があるらしい。しかも買う店も決まっており、そこでしか買えない模様。制服といっても日本の私立小学校のようなお上品なものではなく、ポロシャツと短パン/長ズボン、日よけ付きの帽子、リュック、ジャンパー、女の子用にワンピースのオプションがある。ポロシャツ、帽子、リュックには学校のロゴが刺繍されている。学校が始まる1週間ほど前に指定のお店に買いに行ったら同じように制服を求める親子がわんさか。一つの店舗で10くらいの小学校を対応しているようで、様々な制服を見たが、大体同じようなセット(色やロゴが違うだけ)。長男、次男の洋服をそれぞれ2セット分、帽子、リュック、靴下を購入して$500弱。高いけど、日本の小学校で必要なランドセル1つよりは安い。

 

②おやつの時間がある

Recessと呼ばれるおやつ(軽食)の時間が午前中にある。学校から推奨されているのはフルーツだが、オーストラリアの小学校で長年働いている友人の話だと皆おかしを持ってきているらしいので、おかしを準備。毎日学校にお菓子を持っていくってすごい。

 

③給食がない

これが一番残念なこと。日本の小学校の給食は栄養バランスも考えられている上、毎日温かいメニューが出て本当にありがたい。こちらは給食がないため、いつも子供たちはランチを持参する(学校によってはカフェテリアがあったり、ランチを注文するシステムもある模様)。日本の学校で経験した夏休みの弁当地獄(私にとって)が一年中続くのか…と思っていたが、かなり手抜ランチで良さそう。初日、長男は自分でレタスとハムのサンドイッチを作っていったし、次男にはおにぎりを2つ握ってミニトマトを入れただけ。子どもたちは周りと同じような感じなので特に文句もない。オーストラリアの小学校のランチ事情については、こちらに面白い調査記事が載っていた。

www.abc.net.au

 

④教科書がない

日本の小学校といえば教科書。みんな自分の教科書やドリルなどの副教材を与えられて、それを毎日ランドセルに入れて持ち歩く(これが重たいと問題になっている)。こちらオーストラリアでは教科書が無いようだ。州政府のカリキュラムに沿って学校がプリントなどで学習させるらしい。また算数セットやお道具箱のようなものもない。必要な教育資材は学校のものを使うらしい。その方が効率的だと思う。1〜2年使ったらすべて廃棄となる算数セットのおはじきや棒一つ一つに名前を書かせるような拷問もここではない。皆で使って壊れたら買い足せばよいだけで、教科書や副教材を個人に与えて1年や2年で廃棄してしまう日本のシステムよりもお金の面でも環境の面でも良いと個人的には思う。

 

⑤入学式・始業式がない

卒業式はわからないが、とりあえず入学式と始業式はなかった。日本では当たり前の行事がないのは少し不思議。Foundationの次男の場合、初日なので両親とともに学校に来る子供が多くみられ、校庭で記念撮影をしている姿などはあったが、特に学校として用意しているセレモニーはなく、皆時間になったら事前に知らされていた教室に入るだけ。唯一のイベントは親同士の交流タイム。Foundation初日、9時20分ごろに子供を教室に預けてから、体育館の横のスペースでコーヒーと紅茶、軽食が準備されており、ぜひどうぞ、とのことだったので行ってみた(現地在住日本人やオーストラリア人の何名かとお話しできた)。子供向けのセレモニーはないが、親同士がおしゃべりする場が用意されているのも日本とは考え方が違って面白い。

 

⑥クラスは2学年ミックスされている(3年生以上)

これは少し驚いたが、長男のクラスは3年生と4年生の合同クラス。人数でいうと、それぞれの学年に2クラス分の子供たちがいるが、それをまぜこぜにして4クラス作っている。クラスが3/4Xという表現。長男はYear 4なので今年はYear 3の子供たちと同じクラス。これは5~6年生も同じで5/6となっているため、来年になると突然Year 6の子供たちと同じクラスになる。学年が上の方に行くと子供により学習の進捗が違うからだろうか?

 

⑦学校からの連絡はアプリでくる

やはりここでもApp。便利でよい。指定されたAppをダウンロードして、クラス名を選ぶとそのクラスの情報が流れてくる。またお休みするときなどこちらからの連絡もAppでよいらしい。日本で通っていた区立の小学校では、学校を休む時は学校にFaxを送るか(今時ジョークにしか聞こえないが、学校への連絡に電話とメールという手段は使わないようにと再三言われていた)、連絡帳に書いて近所の子に預けるか、という2択しか認められていなかったことからすると、ちゃんと現代化されている。また、重要な情報を全部プリントで配布し、子供(特に男子)がプリントを持ち帰らなかったり(机の奥でくしゃくしゃになっているパターン)、無くしたりして情報が伝わらなくても個人の責任、としていた日本の小学校よりも親に直接教えてくれるのは大変ありがたい(この件に関しては様々な苦い思い出/今となっては笑い話がある)。ちなみにバイリンガルスクールでもAppの連絡はすべて英語のみ。

 

 ⑧登下校時は保護者による送り迎えが必要

日本では1年生から子供だけで登下校するのが普通だが、オーストラリアでは下の学年(感覚的には3年生か4年生くらいまで)は保護者の付き添いが必要。安全面を考慮してのことだと思う。親と一緒に歩いてくる子もいれば、自転車でくる子や親の車に乗ってくる子もいる。うちは仮住まいから小学校まで2キロ以上離れているので、しばらくは車で送迎することになる(自転車通学も検討中)。日本は子どもだけで登下校できて楽だったが仕方がない。

 

 色々書いていたらずいぶん長い記事になってしまった。日々の子供たちの様子も時々綴っていきたい。

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大きなリュックの中には、おやつ、ランチ、水筒、タオルが入っている(遠足みたい)